【スーパーフォーミュラ 第1戦】山本尚貴が快走見せてポール獲得…可夢偉は予選10位

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#16 山本尚貴が2015年の開幕ポールを奪取。
  • #16 山本尚貴が2015年の開幕ポールを奪取。
  • 山本尚貴がポールポジションを獲得した。
  • Q3の赤旗中断からの再開後、見事な走りでポールを獲得した山本。
  • 左から予選2位のカーティケヤン、ポールの山本、3位のロッテラー。
  • #8 可夢偉は予選10位。
  • 2015年のSFが鈴鹿サーキットで開幕。
  • 予選2位の#41 カーティケヤン。
  • 予選3位の#2 ロッテラー。

18日、全日本選手権スーパーフォーミュラ(SF)が鈴鹿サーキットで今季の開幕を迎えた。この日は公式予選が実施され、13年チャンピオンの山本尚貴が通算6回目のポールポジションを獲得している。注目の小林可夢偉は予選10位。

可夢偉の初参戦もあり、例年以上に注目を集めているSF開幕戦。予選は全19台が参加するQ1から、上位14台で争われるQ2、さらに上位8台でポールの行方を決するQ3へと絞られていくノックアウト方式で、13時50分に開始された。この日の鈴鹿は春の好天といっていい天候状況で、路面はもちろんドライ。

観戦には絶好のコンディションながら、タイム水準的にはもうひとつの一日でもあったのだが、これは風向きや温度、併催のF3や2輪レースとの兼ね合いによる路面状況の変化、そして今季はエンジンの燃料リストリクターの最大流量値が鈴鹿では引き下げられた(昨季の100kg/hから今季は95kg/hに)こと、さらにはタイヤ使用セット数の細則が変化したこと等々による複合的な影響だと考えられる。

しかも最後のQ3では各車が本格的にアタックに入ったところでクラッシュした車両があり、赤旗で一時中断。残り3分で再開という、ポール獲得の権利を残す7名にはタイヤのコンディションおよびウォームアップ的に厳しい状況でもあったが、そのなかで快走を見せ、幸先良く開幕ポールをゲットしたのが山本尚貴(#16 TEAM 無限/ホンダ)だった。

山本はチャンピオン獲得を決めた13年最終戦の鈴鹿でも予選Q3で似たような状況に直面しており、その時もポール獲得をしっかり決めている。予選直後にはホンダの開発スタッフ陣からも「彼はこういうシチュエーションに強い」という感嘆の声が漏れ聞こえていたが、本人も「またここで(いいタイムが出せそうな周の途中で)赤旗か、似た状況になったな、と思い出しました」という。

ただ、山本はそこで「(13年の時と)同じようにやればいいんだ、と思うと吹っ切れましたし、まったく同じ状況というのは2度と起きないものでもあるので、新しい気持ちでやろう、とも思いました」と、見事な気持ちのもっていき方で再アタックに臨んだ。そして後続を0.285秒離す1分38秒585をマーク、ポール獲得を決めたのであった。

ホンダ勢苦戦の昨季を経ての開幕ポールだけに、山本は「素直に嬉しいです。ホンダさんがかなり頑張ってくれたこと、そして車体の方ではやはりチームがすごく頑張ってくれたことをこうしてカタチにできたので、ドライバーとしてひとつ仕事ができたという実感もあります」と語る。決勝に向けては「しっかりスタートして、戦略もしっかり決めて、天気が微妙かもしれませんので運も味方につけて、勝ちたいです」。

予選2位はナレイン・カーティケヤン(#41 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)でホンダ勢が1-2を占めた。3位がトヨタ勢最上位のアンドレ・ロッテラー(#2 PETRONAS TEAM TOM’S)。4~6位もトヨタ勢で、4位は石浦宏明(#38 P.MU/CERUMO・INGING)、5位に前年王者の中嶋一貴(#1 PETRONAS TEAM TOM’S)、6位にジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 LENOVO TEAM IMPUL)が続いている。

初のSF公式予選に臨んだ小林可夢偉(#8 KYGNUS SUNOCO Team LeMans/トヨタ)は、朝のフリー走行で3位、予選Q1もトヨタ勢首位の5位で通過と順調そうだったが、Q2で10位に終わる。Q3進出ラインの8位とは0.126秒差、首位とでも0.665秒差だったが、SF特有の“1秒以内に10台以上は常”という接戦状況のなかでQ2敗退を喫した(サスペンション関連のトラブルが発生していたという)。明日の決勝での巻き返しに期待したいところである。

決勝レースは明日(19日)15時にフォーメーションラップスタート予定。43周、約250kmの戦いを制し、今季最初の勝ち名乗りをあげるのは誰だろうか。

《遠藤俊幸》

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