自動車技術会デザイン部門委員会、中・高校生対象の第3回カーデザインコンテストを開催

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第3回 カーデザインコンテスト
  • 第3回 カーデザインコンテスト
  • カーデザイン大賞を受賞した三宅 海月さん と自動車技術会常務理事の窪塚孝夫氏
  • いすゞ自動車デザインセンターの中尾博氏(自動車技術会デザイン部門委員会委員長)
  • PCを使ったデモンストレーション
  • 現役カーデザイナーから指南を受ける
  • カーデザイン大賞(最優秀賞):「uni」 三宅 海月さん 愛知県立愛知工業高等学校 3年
  • カーデザイン賞(高校生の部):「WIND POWER CAR」 櫻井 真生さん 女子美術大学附属高等学校 2年
  • カーデザイン賞(中学の部):「EVOLUTION」:青木 智志君 苫小牧市立青翔中学校 1年

自動車技術会デザイン部門委員会は、中・高校生を対象とした第3回カーデザインコンテスト受賞者を決定。3月26日の表彰式で受賞作品を発表した。

このコンテストの目的について、デザイン部門委員会人材育成WGリーダー、トヨタ自動車所属の菅原重昭氏は、「カーデザインの世界は、大変革期にあり、次の時代に向けて新しい価値を生み出せる創造性に優れた人材育成が重要課題だ。そこで、感受性が強く、人生観や職業観の芽生える中学から高校生に焦点を当て、自動車技術会のHPから、創造の楽しさや、カーデザインの魅力を発信し、本コンテストの開催を通して志望者を増やしていきたい。また、ひいては世界をリードする凄いカーデザイナーの誕生につなげるということを趣旨としている」と述べる。

今回の応募期間は昨年11月1日から本年1月20日までで、テーマは、“10年後の暮らしを楽しくするクルマのデザイン”だ。「暮らしを便利で快適にしたり、気持ちがワクワクドキドキするなど全く新しい発想のオリジナリティあふれる革新的な提案をしてもらうことにした」(菅原氏)。

応募資格は中学生、高校と高専の3年生までを対象とし、自分が考えているイメージや機能が絵に表現されているか。新規性、進歩性、独創性があるかなどの視点を踏まえて、厳正に審査された。

その評価はプライオリティ(近未来への貢献度)、オリジナリティ(独創性、個性)、リアリティ(近未来への実現性)、デザインテーマ性(魅力あるデザインテーマか)、技術テーマ性(魅力ある創意工夫、テーマか)、といった5項目をレベル評価。

293点応募のあった作品のうち受賞作品は以下の7点であった。

・カーデザイン大賞(最優秀賞):「uni」 三宅 海月さん 愛知県立愛知工業高等学校 3年
・カーデザイン賞(高校生の部):「WIND POWER CAR」 櫻井 真生さん 女子美術大学附属高等学校 2年
・カーデザイン賞(中学の部):「EVOLUTION」 青木 智志君 苫小牧市立青翔中学校 1年
・ダビンチ賞 (高校生の部):「Salamander」 安島 宗典君 福島県立福島工業高等学校 3年
・ダビンチ賞(中学生の部):「JABARAL」 安藤 学卯君 宮城教育大学附属中学校3年
・審査員特別賞(高校生の部):「解脱」 磯野 淡紅絵さん 女子美術大学附属高等学校 2年
・審査員特別賞(中学生の部):「Transformation Bubble Car」 谷口 結香さん 女子美術大学附属中学校 3年

いすゞ自動車デザインセンターの中尾博氏(自動車技術会デザイン部門委員会委員長)は、「作品のレベルは年々高くなっており、審査員も嬉しい悲鳴を上げている。課題に対しても、瑞々しい感性で応えてくれた。絵の技術に関しても、毎年向上しており、デザインに関するあらゆることを吸収しつつあると思う」と語った。

表彰式終了後は、現役デザイナーによる講習が行われ、各受賞者と現役デザイナーがマンツーマンで、応募作品をもとにスケッチの手法やコツ、ペン使いのテクニックなどをレクチャー。さらには、コンセプトの考え方や、発想方法などをアドバイスし、受賞者のさらなるスキルアップの手助けを行った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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