東レ、デザイン自由度の高いCFRPを製造できるプリプレグシートを開発

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東レは、従来の一方向連続繊維を用いたプリプレグ(UDプリプレグ)と同等の力学特性を維持しながら、複雑形状への成形性を達成したプリプレグシート「UACS」を開発したと発表した。

開発品は、UDプリプレグに特定のパターンで切込を挿入することで、一方向に所定の繊維長の繊維束が制御されて配列したシート。板金加工では実現できない、急激な凹凸変化をもつ3次元形状を成形できることから、幅広い用途への展開が見込めるとしている。

今後、早期の量産化技術確立に向けて開発を加速する。

UDプリプレグは、炭素繊維を一方向に配列させ、最小限の熱硬化性樹脂を含浸して一体化した材料で、航空機をはじめ、自動車や自転車などに軽量化素材として採用が拡大している。

UDプリプレグで3次元の複雑な形状をした部材を成形する場合、繊維が角部で突っ張るため、シートの形状が追従せずにシワや空隙、樹脂溜りといった不具合が発生しやすい。

同社では、トレードオフの関係にあった力学特性と成形性の両立を目指し、UDプリプレグに特定のパターンで切込を挿入することで、一方向に所定の繊維長の炭素繊維束が制御されて配列した新規プリプレグシートを開発した。開発品は、成形時に繊維束が規則正しく流動することによって均質な積層構造を保ったまま、リブや深絞りなどの複雑形状にも追従できる伸長性を持つ。

同時に、特殊な切込パターン設計によって成形品とした際の表面品位と、弾性率は従来のUDプリプレグ対比で同等、強度80%以上を達成した。

開発品は、従来のプリプレグと同様、適切な形状に裁断、積層した後、成形することで炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製品とすることが可能。1枚1枚型に沿わせながら積層する必要はなく、あらかじめ平板状に積層したシートを型に押し付けるだけで、3次元の複雑な形状を高効率に成形できる。

軽くて強い炭素繊維の力学特性と、デザイン自由度の高い製品にも対応できる成形性を兼ね備えた新素材として、航空機をはじめとする幅広い用途に向けて提案する。
《レスポンス編集部》

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