敷居は意外と高くない? 超高級車ベントレーの販売現場を訪ねた…低金利ローンのねらいとは

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ベントレー東京 吉野明セールスマネージャー
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英国が誇る超高級車ブランド、ベントレー。2014年の世界販売台数は、過去最高となる1万120台を記録した。日本での販売も好調に推移しているが、ベントレー東京の吉野明セールスマネージャーからは意外な答えが返ってきた。

「私は、ベントレーがもっと売れてもよいはずだと思っています」(吉野氏)


◆英国車のこだわりに、ドイツ車の機能を

国内販売を担う正規ディーラーは、現在東京、名古屋、大阪、福岡、広島、札幌の6店舗となっている。中でも、販売台数をけん引するのは、東京・青山に店を構えるベントレー東京だ。しかし、吉野氏は満足していない。

「高級車の代名詞といえるのは、やはりメルセデスベンツ『Sクラス』。今のベントレーは、Sクラスのハイグレードモデルと金額的に大きな差はありません。(Sクラスの販売台数を考えると)ベントレーはもっと売れてしかるべき、そう思っています」(吉野氏)

2014年のSクラスの国内販売台数は6706台。フルモデルチェンジ直後であるとはいえ、価格帯を考えると驚異的な台数である。またそれは、日本の高級車市場のポテンシャルを示しているとも言える。その中で、ベントレーの武器は何か。吉野氏は次のように答えた。

「天然素材やその加工法などひとつひとつのパーツに対するこだわりは、やはりドイツ車にはなかなかない味があると思います。Sクラスに代表されるようなドイツ系高級車は、確かに機能面でとても優れています。しかしながら現在のベントレーはフォルクスワーゲングループの元、そうした部分においても決して劣っているとは言えません。十分な機能を備えた上で、英国車らしいプラスアルファの付加価値として、工芸品的な価値もご理解いただける方にはすごくお勧めだと思います」(吉野氏)


◆見えない壁を取り除いていくこと。それが我々の仕事

吉野氏によると、ベントレーを新車で購入するのは大きく2つに分けられるという。「ドイツ車を乗り継いできた方」と「ドイツ車を意図的に乗らなかった方」だ。

「ドイツ車を乗り継いできた方が次のクルマを選ぶとき、ベントレーは重要な選択肢となる。ドイツ車をあえて避けてきた方、例えばジャガーオーナーの方が次のクルマを選ぶ時もまた、ベントレーが選択肢となるようです」(吉野氏)

ただ、実際にドイツ系高級車ブランドやジャガーなどからベントレーに乗り換える際に「今までと違う世界を経験したい」という想いを持つ一方で
「やはりそこに見えない壁を感じてしまうお客様も多い(吉野氏)」という。吉野氏も「確かに壁は存在する」ことは認めつつも「それを取り除いていくことが我々の仕事」と強調する。

もちろん、超高級車ブランドとして、敷居を下げることが必ずしも良いこととは限らない。しかし、吉野氏は「敷居というのは、単にベントレーの価格だけを見て
感じられている部分が大きいと思います。だからこそ、接客であったりショールームの造りであったりは、決して敷居が高いと思われるようにはしていません。
ショールームは解放感があって、真っ白で清潔感があります。決して威圧感のある空間では無いと思います」と話す。

ほぼすべてのモデルが2000万円を超す超高級車ブランドだからこそ、価格以外の部分ではいたずらに敷居を上げることはしない。誤解されがちだが、「一見さんお断り」などという世界ではないのだ。


◆ベントレー史上初の0.99%低金利ローン、そのねらいは

輸入車比率が年々上昇している昨今では、輸入車ブランド各社の販売戦略も加速している。国産車と十分競合できる価格帯のモデルをラインナップしたり、低金利ローンや残価設定型ローンの提供により、購入のハードルを下げる施策を行ったりしている。実はベントレーも例外ではない。

ベントレー モーターズ ジャパンでは現在、「マイ・フライングB」と呼ばれる残価設定ローンプログラムに、同社初となる0.99%の特別金利を適用したキャンペーンを3月末までの期間限定で実施している。

吉野氏は「これまでに比べて明らかに買いやすくなる施策であることは間違いありません。もちろん、低金利だからといって誰もが買えるようになるわけではありませんし、販売台数が大幅に伸びるとも思っていません。けれども、ベントレー史上初となる低金利でのキャンペーンによって、これまでベントレーに興味を持っていただけていなかったお客様に『意外と買えるのかもしれない』と思っていただけるきっかけにしたいと思っています」と話す。

加えて「今は価値観が変わってきていて、いくらお金を持っている方でも、燃費は気にされるし金利も必ず確認されます。そういう意味では、普通の輸入車ブランドと変わりません。アタッシュケースに現金を詰めて即金で買われる方など、今ではまずありえません」と笑う。ベントレーのモデルラインナップも購入方法も幅が広がってきたと感じる。

最後に、吉野氏はこう語った。

「ベントレーが、頂点にあるブランドの1つということは、多くの方にご理解いると思っています。興味をお持ちの方も少なくないと思います。
けれども、ベントレーというブランドに触れようとした時に壁になるものがあるとすれば、是非一度ショールームにお越し頂いて、私どもの話をお聞き頂きたいと思っています」(吉野氏)

2014年におけるベントレーの国内販売台数は317台。リーマン・ショック以降順調に推移している一方で、まだまだポテンシャルがあるはずだ。2015年は競合レンジとなる『メルセデス-マイバッハ Sクラス』が発売されるなど、超高級車市場はさらに激化することが予想される。その中で、超高級車ブランドとしての矜持を持ったベントレーがどのように振る舞うのか、興味深いところである。

《まとめ・構成 瓜生洋明》
《小松哲也》

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