【SUPER GT】Z4有終の美となるGT300王座めざすTeam Studie…鈴木代表「課題は予選」

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BMW日本法人のクロンシュナーブル社長らも出席した体制発表会。
  • BMW日本法人のクロンシュナーブル社長らも出席した体制発表会。
  • 体制発表会には3名のレースクイーンも登場。
  • 2014年シーズンのBMW Studie Z4。
  • 昨年の鈴鹿1000kmで表彰台に上がったTeam Studie。この時は荒(右)とミューラー(中央)に加えて、アウグスト・ファルフス(左)も起用した。
  • Team Studieのスポンサー/パートナーは、ハイセンスな一流どころばかり。今季からメンズブランドの「C.P. COMPANY」もチームとコラボする。
  • 前列右から、鈴木代表、ミューラー、荒。
  • DTMタイトル獲得を記念した限定モデルも登場。
  • 昨年のDTMチャンピオン、ヴィットマン(WIT)の栄光を記念した世界23台限定車。

26日に今季のSUPER GTシリーズ(GT300クラス)参戦体制発表会を開催した「BMW Sports Trophy Team Studie」。鈴木康昭チーム代表は、今季の「シンプルかつ唯一の目標」であるタイトル獲りに向けての課題を「予選」だと語る。

今年も「BMW Z4 GT3」で戦う同チーム。来季は「BMW M6 GT3」の導入を計画しているため、「Z4の有終の美を飾りたいと思います」(鈴木代表)という今季の目標は当然、タイトル獲得である。単独チームとしての初参戦だった昨季はドライバー、チーム両部門でシリーズ3位となっているだけに、あとは初年度でバタついた部分の“失点”をなくしていけば王座は自然と近づく。これは鈴木代表が思うところであると同時に、ドライバーの荒聖治も「昨年以上に精度を上げて戦っていきたい」と同義の旨を語っている。

さらに鈴木代表は「去年ハッキリした(具体的な)課題のひとつとしては、予選だと思うんですよね」とも分析する。

昨年は8戦中7回の10位以内入賞、うち3回の表彰台フィニッシュを決めており、Z4は他チームのマシンも含めて総合力の高さを誇っていた。だが、高次元の得手不得手に関していえば「単独で走れば速い。ただ(規則等の絡みも含めて)決して直線が速いマシンではないので、予選で後ろになって決勝で抜いていかなければならないとなると、それは得意とはいえないんですよね」。決勝で相手を抜くことには当然、リスクも伴う。安定して予選で前に出続けることこそがチャンピオンに近づく道、鈴木代表はそう考えているのだ。

もちろん、その課題もクリアする自信は充分にありそうだ。新チームとして1年を過ごし、初年度特有のドタバタも心配なくなった今、「このチームはとても機能するチームになっています」と、体制維持の手応えを鈴木代表が語れば、荒とコンビを組むBMWワークスドライバーのヨルグ・ミューラーも「昨季を通じてチームの一体化が進んだ」と話し、やはり今季に向けては「なるべく多くの勝ち星を得られるようにして、チャンピオンになる。これが我々のただひとつのゴールだ」と力強く語っている。

「他チームもパッケージとして強力になっているところが多いので、厳しい戦いになるとは思います」(鈴木代表)というなか、Z4でのラストイヤーをタイトルで飾ることができるか。荒は「確実に去年よりいい戦いができると感じています。まず1勝。そしてタイトル争いをして、シーズンの最後にはみんなで笑えるようにしたいと思います。今年も全力でいきます」と語る。BMW Sports Trophy Team Studieの今季に注目したい。

なお、発表会では昨年のDTM(ドイツ・ツーリングカー・マスターズ)でBMWのマルコ・ヴィットマンがチャンピオンを獲得したことを記念した限定モデル「BMW M4 DTM Champion Edition」のアンベールも行なわれた。ヴィットマンの昨年のカーナンバーにちなみ、世界23台限定、日本では5台が販売されるという。そして購入希望者多数のため、購入権の公開抽選会が3月1日、Team Studie体制発表会の会場でもあった「BMW Group Studio」(グラントウキョウ・サウスタワー1階)で開催されることも、ビー・エム・ダブリュー株式会社から発表されている(荒もスペシャルゲストとして登場予定)。

BMW Sports Trophy Team StudieのGT300“ワークス参戦”のみならず、BMWは日本におけるモータースポーツを軸にしたプロモーション等の動きをさらに加速させていく方針であることも、体制発表会に出席した日本法人(ビー・エム・ダブリュー株式会社)のペーター・クロンシュナーブル社長から語られている。今後もBMWは様々な展開でファンを楽しませてくれそうだ。

《遠藤俊幸》

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