ホンダの15年SUPER GT & スーパーフォーミュラ体制…変更点と話題豊富な布陣に

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
2015年の国内トップカテゴリーを戦うホンダ勢のドライバーたち。手前左はSF14・ホンダ、右はNSX CONCEPT-GT。
  • 2015年の国内トップカテゴリーを戦うホンダ勢のドライバーたち。手前左はSF14・ホンダ、右はNSX CONCEPT-GT。
  • 2015年の国内トップカテゴリーを戦うホンダ勢のドライバーたち。
  • Honda NSX CONCEPT-GT
  • SF14・ホンダ(テストカー)
  • GT300を戦う「ARTA CR-Z GT」。
  • ホンダの吉田正弘・常務執行役員。
  • 後列の中央やや右がDRAGO CORSEの道上龍監督。前列中央が同チームのドライバーである小暮卓史。
  • ホンダの首脳らが質疑に対応した。右から2人目がSFの佐伯リーダー、3人目がSUPER GTの松本リーダー。

13日、ホンダは今季のモータースポーツ活動発表会(F1以外)を東京・青山の本社にて開催し、4輪の国内最高峰シリーズ「SUPER GT」と「スーパーフォーミュラ」(SF)の参戦陣容を公開した。

SUPER GTのGT500クラスとSFに関しては、いずれも新技術規定時代の初年度だった昨シーズン、ホンダは苦戦した(ともに1勝のみ)。SUPER GTの松本雅彦、SFの佐伯昌浩の両開発リーダーもそれは認めるところであり、松本リーダーは「熱害」を、佐伯リーダーは「序盤の出遅れ」をそれぞれ苦戦要因として挙げた。そして今季に向けての開発では「シャシー、エンジンともイチから見直した」(松本氏)、「チームとドライバーに優しい、扱いやすいエンジンであることも目指した」(佐伯氏)と、捲土重来にかける意気込みを見せている。

ドライバーラインナップも、トヨタ(SF)/レクサス(GT500)や日産(GT500)に比べると動きの大きなものとなっており、巻き返しにかけるホンダの熱意がそこからも伝わってくる。まず、GT500に参戦する「NSX CONCEPT-GT」の体制は下記のように変わった。

ホンダのGT500クラス参戦体制
#8 松浦孝亮&野尻智紀(ARTA/BS)
#15 小暮卓史&O.ターベイ(DRAGO CORSE/BS)
#17 塚越広大&武藤英紀(REAL/BS)
#64 中嶋大祐&B.バゲット(NAKAJIMA/DL)
#100 山本尚貴&伊沢拓也(KUNIMITSU/BS)
※数字はカーナンバー。カッコ内はチーム/タイヤ。BS=ブリヂストン、DL=ダンロップ。

両ドライバーとも昨年と同じなのはNAKAJIMAのみ。昨年はGP2を主戦場としていた伊沢がレギュラーに復帰し、SFで新人離れした活躍を見せた野尻がGT300クラスからの昇格を果たすなどしている。その他、山本や武藤もチームを移った。

5台というNSXの総台数自体は昨年と変わらないが、#15はかつて長年ホンダのエース選手として活躍していた道上龍の新チーム(昨年終盤にSFに初参戦した)。ドライバーとして道上と組んだ経験のあるベテラン小暮がGT500、SFともにDRAGO CORSEに加入し、新たな船出をサポートするかたちとなっている。また、同チームにはマクラーレンとの繋がりが深いドライバーであるオリバー・ターベイが加わっており、今季からマクラーレン・ホンダとして復帰するF1との絡みが想像される人事も見られる。

なお、GT300クラスには昨年まで2台の「CR-Z GT」が参戦していたが、今季は#55 高木真一&小林崇志(ARTA/BS)の1台のみというかたちになった。

続いてSFの今季ホンダエンジン搭載チームのラインナップだが、こちらは下記の通り。

ホンダのSF参戦チーム&ドライバー
REAL RACING #10 塚越広大/#11 伊沢拓也
TEAM MUGEN:#15 F.ライマー/#16 山本尚貴
DRAGO CORSE #34 小暮卓史
DANDELION RACING #40 野尻智紀/#41 N.カーティケヤン
NAKAJIMA RACING #64 中嶋大祐/#65 B.バゲット

昨年からのシート継続は、13年王者の山本、昨季唯一のホンダ勢ウイナーである野尻、さらに塚越、中嶋といったところ。あとはなんらか“異動”であり、バゲットは昨年からSUPER GTで所属しているチームでSFにも参戦することとなったかたちだが、前述した小暮のDRAGO移籍の他、伊沢がSFではREALからフル参戦復帰、トヨタ勢からナレイン・カーティケヤン加入、13年GP2チャンピオンのファビオ・ライマーが無限入りなど、GT500同様にSFのラインナップにも注目変動要素が多い。

心機一転の決意が垣間見える今季陣容。いずれにしても、ホンダにとって(F1を含めた)2015年シーズンが「レースに強いホンダ」の評価を再確立するための「勝負の年」であることは間違いなさそうだ。

《遠藤俊幸》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集