国立天文台・石垣島天文台は、むりかぶし望遠鏡を使って1月28日にアウトバースト(急激な増光)を起こした「ホームズ彗星」(17P/Holmes)の翌日の観測に成功した。
同彗星は過去にもバーストをしており、2007年10月24日~25日に約3等級の明るさとなり、肉眼でも観測された。今回は約7年ぶりのアウトバーストで、18.1等から14.3等まで、約4等明るくなっている。
1892年にホームズ彗星が発見された時は4等まで増光し、その後も複数回バーストを起こしている。今回は太陽接近時に注目していたが、アウトバーストは火星軌道の外側で起こった。
突然の増光は、彗星からの大量のガスやチリの放出によるものだが、「小惑星などの天体の衝突」や「時間をかけて温度が上がった彗星内部からのガスの放出」などの説もあり原因は解明されていない。
石垣島天文台では、観測を続けて原因の解明に迫りたいとしている。