高速道路会社が高速運転のための飲料を目指して、業界トレンドの逆を目指したら、オンリーワンのユニークな商品ができた。
「緑茶はペット飲料の中でもカフェインレス化が進んでいる。それを逆手にとって、飲みなれた日本茶でコーヒーに代わる飲料商品を作ってみました」
開発の動機を語るのは「ネクスコ東日本ロジテム」事業部担当者。その商品が「カフェイン緑茶」(280ml)だ。同社は東日本高速会社の関連会社で、カフェイン緑茶は、東日本高速のプライベートブランド商品。
原料に同社のエリア内にある埼玉県の狭山茶の葉を使った。もともと茶葉にはカフェインが含まれているが、その量を100mgまで強化した緑茶だ。
SA・PAでのコーヒーは、運転中の眠気防止や気分転換を狙って選ばれることが多い。ガムやアメがほかの場所より売れるのも同じ理由だが、カフェインを加えることでコーヒーに代わる日本茶を作り出すことに成功した。緑茶商品では、こうしたカフェイン強化商品はほとんどない。同社では「パイオニア的」商品と説明する。
ボトル下部には《あたまスッキリ安全運転》と標語のような文字もあるが、それは高速道路会社としての願いでもあるという。
「100mgのカフェインはインスタントコーヒー2杯分と同じですが、飲みやすい、おいしい緑茶です。コーヒーを何杯も飲んでしまった後や、もともと苦手な女性にもおすすめします」(前同)
カフェイン増量というと、なんとなく濃くいれたお茶を想像するが、実際に飲んでみるとまったく普通のお茶とかわらない。
販売価格は170円(税込)。今のところ自動販売機には入っていない。一部を除く東日本高速エリアのSA・PAの売店で販売中だ。