ドイツの高級車メーカー、メルセデスベンツのMPV、『Rクラス』(現在は日本未導入)。同車の生産が将来、軍用車の『ハンヴィー』の製造元に委託されることが決まった。
これは2015年1月27日、メルセデスベンツが明らかにしたもの。同社は、「AMゼネラル社に将来、Rクラスの生産を委託する」と発表している。
AMゼネラル社といえば、軍用車、ハンヴィーの製造元として有名。1992年、当時GM傘下だったAMゼネラル社は、軍用車のハンヴィーの民生用車両として、ハマー『H1』を発売。俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー氏も、熱心なH1のファンとして知られた。
ところが2006年夏、GMはH1の生産を中止。原油価格の高騰を受け、燃費が4km/リットル台のH1の販売が、極端に落ち込んだのが理由。しかし、軍用車のハンヴィーは、AMゼネラル社で継続生産されている。
メルセデスベンツが、AMゼネラル社にRクラスの生産を委託するのは、米国工場におけるSUVの生産能力を増やすのが目的。メルセデスベンツのアラバマ州タスカルーサ工場から、AMゼネラルのインディアナ工場にRクラスの生産を移管することで、余った生産能力をSUVの増産に振り向ける。