メルセデス・ベンツ日本は一部報道陣に、再生部品であるリマン(リマニュファクチュアド)部品を活用し多くのパーツを交換、外装をオールペイントするなどしてリフレッシュさせた1993年式の『190E』を公開した。
190Eは、現在の『Cクラス』の先祖となるクルマで、1982年にデビュー。1985年より日本でも販売された。
今回リフレッシュしたクルマは、1993年式で約5万kmを走行。約300点のパーツを交換し、工数は50時間(除くペイント時間)を掛けた。
これまでもメルセデス・ベンツ日本の正規サービス工場ではこういったリフレッシュ作業は可能で、実際にも入庫があれば対応していたという。しかし、今回あえて報道陣に公開した理由について、同社商品企画・マーケティング部マネージャーの嶋田智美さんは、「ヤングクラシックと呼ばれる、車齢が20年から30年に渡るような世代のクルマを大切に乗ってもらいたいという取り組みの一環として行ったもの」とコメント。
また、「長く乗っているユーザーや、走行距離が多い方を対象にした表彰制度も行っており、古くからのユーザーも大事にしていることをアピールしたかった」と述べる。
「メルセデス・ベンツは自動車を発明した会社で、歴史をすごく大切にしており、本社でもクラシック部門はポジションの高い部署として存在する。つまり、新型車や目新しいものだけに目を向けてほしくないという気持ちがあるのだ」という。
一方、「これがきっかけで、古いクルマを大切に乗っているユーザーにも、新しいクルマを知ってもらえれば嬉しい。まずは、我々とつながりのないユーザーとの接点を増やしたいという活動なのだ」と語った。