【ストラーダ 美優Navi RX01 インプレ後編】トレンドの音声検索は精度が自慢、地図は高精細3Dを実現

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画面にやりとりが表示されるところがユニークだ
  • 画面にやりとりが表示されるところがユニークだ
  • 音声検索はレスポンス/精度共に申し分ないレベル。自然な会話から目的地を設定することができる。
  • リアルな方面看板は実際の看板と同じ表示でわかりやすい
  • 3Dのリアルな表示で分かりやすく案内
  • 速度制限の注意喚起もおこなう
  • 注意喚起はフロントインフォディスプレイ上にも表示される
  • ルートチューン
  • マップチューン

2014年秋に登場したパナソニック ストラーダの「美優Nav」では新たにネットワークを介した音声検索機能にも対応した。これにより、いつでも気軽に目的地検索ができるようになったのだ。この機能は、iOS・Android対応のスマーフォンアプリ「Drive P@ss」(無料)を手持ちの端末にインストールし、ナビとBluetoothで接続すれば利用できるようになる。

◆優れた速さと精度で便利さ実感、音声検索機能

この音声検索、従来の単語認識ではなく「トイレに行きたい」「お腹空いた~」「10分で行けるファーストフード」といった自然発話で利用できる。同乗者の急なリクエストにも即座に応えられ、操作はとても簡単だ。あらかじめスマホのアプリを立ち上げておくと、ステアリングにある「MODE(あるいはSOURCE)」ボタンを長押しするだけで、自動的に音声認識モードが起動。ピッという合図の後に、行きたい場所を音声で対話すればたちどころに目的地設定が完了してしまう。住所や電話番号が分かっていれば、そのすべてを一気に入力しても対応できるし、ルート探索条件の変更だってOKだ。

その認識率の高さは、数年前のカーナビで体験していたものとはレベルが違う。この要因となったのは、入力されたキーワードの解析を、カーナビ内部で行うのではなくネットワークを介してサーバー側で行うことにしたからだ。これはスマートフォンが最近相次いで採用されている音声検索機能と同タイプのもので、美優Naviでは約1700ものキーワード入力に対応したという。検索エンジンと音声認識エンジンの高い処理能力がこの複雑な処理を行って適切な回答を引き出してくれる。

その流れはこんな感じ。「どちらまで行きますか?」「●●駅近くのラーメン店を探して」「10件のラーメン店が見つかりました。1、○○ラーメン。2、△△軒。3、××店。・・」「△△軒に行きたい」「目的地に設定しますか?」「はい、一般優先でね」これで終了。目的地までのルート探索が行われる。あくまでロボットではあるけれど、その様子はオペレーターとやりとりしているのとほぼ同じ。文字入力で目的地を検索するよりも速く、一度使い始めたら止められなくなる便利さだ。

◆地図を一新してリアルさと見やすさを改善

一新された地図にも注目したい。カーナビにとって地図データの重要性は言うまでもないが、この変更により、これまでより一層見やすい地図表現や高機能を実現した。道路や街区を鮮明に表示するのはもちろんだが、緑で表示される公園や瑞々しい河川などが地図の美しさをさらに極めている。3D表示に切り替えれば、シンボリックな建築物が地図上にそびえ立つ。そのため、周囲の状況がよりリアルに伝わってくるようになった。

ルート案内でもこの地図データの充実ぶりが功を奏する。分岐点に近づくと交差点拡大図で進行方向をガイドするが、周囲のランドマークはもちろん交差点名までもガイド。車線が複数ある場所では使うべき車線もガイドされる。全国の政令指定都市などでは、よりリアルな3D交差点拡大図を使ってこれらの情報をまとめてガイドし、さらに都市高速の入口や道路上の方面看板もリアルに表現。まさに美しさとリアル感の群を抜く表現力でルートガイドを行うと言ってイイだろう。

そして、この地図には他のナビにはないありがたい機能が備えられた。それは道路上にある道路標識情報を画面上にポップアップして知らせるというものだ。実は、初めての土地に出掛けると周囲の風景に目を奪われて、つい標識を見落としがちとなる。ドライバーならこれが元でヒヤッとした経験があるはずだ。ポップアップは画面の中央部分に大きく表示して案内され、同時に音声でもそのガイドは行われる。一時停止や合流、踏切の存在を知らせるほか、カーブは速度を検知しながらそれを知らせ、夕方になればヘッドライトの点灯も促す。

◆フロントインフォディスプレイとの組み合わせで使い勝手向上

この機能をさらに活かすのがフロントインフォディスプレイとの組み合わせだ。このユニットは別売とはなるものの、ナビ機能のガイド以外にこの道路標識情報のポップアップも行う。ドライブ中でも自然に視界の中に入ってくるので、音声でガイドされたとき、素早く目でもその情報が確認できるってわけだ。また、先に紹介した音声認識検索でもこのユニットは機能する。この一台を追加することで、より安全かつ便利に美優Naviの機能が活かされるようになるわけで、実売価格5万円前後の価値は十分ある。

ストラーダの特徴でもあるカスタマイズ機能、「ストラーダチューン」もデザインを一新。3つの「ルート」「ガイダンス」「マップ」の3つのタブからそれぞれの優先度合いやカラーなどを選択できるもので、より直感的な設定が可能だ。

パナソニック・ストラーダ 美優Naviには、家族をはじめとする同乗者みんながドライブを楽しめる機能を盛り込んでいるだけでなく、安心・快適なドライブをサポートするパナソニックの思想が隅々まで詰まっている。そんな魅力いっぱいのナビでドライブに出掛けてみてはいかがだろう。

《会田肇》

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