3代目スバル『レガシィ』はセダンの『B4』とステーションワゴンの『アウトバック』の2車種。ホイルベースは先代と変わらないものの、全幅は1840mmとそれぞれ、60、20mm広く、全長は60、25mm長くなった。荷室もそれぞれ広くなりユーティリティ性も高まっている。ルックスは6角のラジエターマスクをダイナミックにフィーチャーして迫力があり、かつB4はセダンながらスポーティにルーフを流し落ち着いたたたずまい。アウトバックも長いステーションワゴンながら、やはりリアウインドを寝かせてスポーティに仕上げている。シャープなエッジを折込トレンドに乗ったデザインだ。見やすく、デザインの良いメーターパネルを中心に、シンプルにまとめたタッチパネルとディスプレイのセンターパネルは嫌味が無い。高めたアイポイントと前方に出したAピラーで視界は良く、またAピラー周りも三角窓があり、ミラーもオフセットして死角が少ないのが特徴。フロントシートは座面も程良くホールド感があり、またバックレストはエアーランバーサポートが正しく背中を支えてくれた。リヤシートは意外に良い。バックレストが背中を気持ち良く支えてくれ、膝のゆとりは35cm程度。ルーフはB4で12cm、アウトバックで20cm程度とゆとりがあり、後席の空間は広い。エンジンサウンドは静かでこれも快適だった。また乗り心地も良い。ラフな路面でもマイルドにいなしてくれ、ストレスが無い。居住性は褒めたい。ただ、やはりアウトバックは225/60R18サイズのタイヤのせいかややドタッと言う雰囲気がなくもないものの、総じて乗り心地は快適。2.5リットルNAのエンジンは癖が無く素直だ。低回転からのトルクも充分にあり使いやすい。が0-400m加速の雰囲気はB4で17秒台、アウトバックで18秒台なので、私のようにせっかちなドライバーにはちょっとパンチ不足。14.8km/リットル(B4)の燃費にも配慮したのだろう。とは言え必要最小限のパフォーマンスは備えているので、せっかち人間以外には充分だ。B4のハンドリングは軽目ながら不安のないパワステで、高速でも安心感のあるコーナリングが可能だ。アウトバックは重めのパワステの設定。それだけに落ち着いたハンドリングだ。パワステがもう少しスッきりすると更に嬉しい。スタブレックス・ライドのアブソーバーはこれは素晴らしい。乗り心地が良く、しかも安定感がある。ロールも定常的でこれは褒めたい。晴らしいのは進化した「EyeSight Ver.3」。殆どの走行シーンをアイサイトで追従できる。しかも前車との距離も現実的に詰めた距離にも設定出来割り込まれない。ブレーキ制御がスムーズなので、ナチュラル。人間のミスを防いでくれしかも楽に走れる。レガシィの七癖を全てカバーして余りある高性能ぶりだ。ステップ付きのCVTもMTライクでスポーティだった。■5つ星評価パッケージング:★★★★インテリア/居住性:★★★★パワーソース:★★★★フットワーク:★★★★オススメ度:★★★★★津々見 友彦│モータージャーナリスト第1回日本GPに出場し、その後日産、トヨタ、いすゞのワークスドライバーとして活躍。現在は自動車雑誌、ラジオ、Car Worldなどに試乗記を書く。サーキット走りとパソコン大好き。今は自転車に凝る。
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