【ホンダの安全技術】ミリ波レーダーと単眼カメラで歩行者検知を実現

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  • 本田技術研究所 四輪R&Dセンター第12技術開発室 林部直樹 室長
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ホンダは10月24日、11月に発表を予定している新型『レジェンド』にホンダセンシングと名付けた新たな安全運転支援システムを搭載すると発表した。

開発を手がけた本田技術研究所四輪R&Dセンター第12技術開発室の林部直樹室長は「ミリ波レーダーとカメラをフュージョンさせることで事故低減効果や負荷低減効果をさらに高めた先進安全運転支援技術」と説明。

具体的には「レーダーは対象の形そのものを識別することはあまり得意ではないが、遠方の対象物をとらえ、正確な距離を知ることができるので、高い事故速度に対応することができる。また高解像度のカメラを使うと白線はもとより歩行者も正確にとらえることができる。これらレーダーとカメラの情報を統合的に処理し、状況を的確に判断することで、従来の車両に加え、新たに歩行者の存在を確実にし、また自車線と路外の区別をより確実にすることができるようになった」と話した。

実はホンダは2002年に単眼カメラを使って走行車線を検知し、車両が高速道路で車線の中央を維持するようにステアリング操作を支援する車線維持支援システム(LKAS)を実用化。また2003年にはミリ波レーダーで前を走る車両を検知し衝突の恐れがある場合に警告音で知らせ、さらに接近するとブレーキ操作も行う衝突軽減ブレーキシステム(CMBS)を世界初めて採用している。

林部室長は「ミリ波レーダーとカメラに、これまで培ったCMBSのブレーキ制御技術、LKASのステアリング制御技術を組み合わせることで、より高い事故回避性能を実現した」と強調。

これにより、歩行者を検知して衝突が予測された時にステアリングを回避方向へ制御することでドライバーに回避操作を促すことが世界で初めてできるようになるという。

また「車の前方だけでなく、側方や後方を含め、レーダーやカメラなどの情報を使った全方位センシングでお客様の負担を軽減し、事故の大幅削減を可能とする先進安全運転支援システムの総称をホンダセンシングと名付けた」と述べた。

ホンダセンシングは従来のCMBSやLKAS、誤発信抑制機能に加えて、新たに6つの新機能として世界初の歩行者事故低減ステアリングのほか、対歩行者衝突軽減ブレーキや路外逸脱抑制、先行車発進お知らせ、渋滞追従機能付きアダクティブクルーズコントロール、標識認識で構成される。

新型レジェンドではすべての機能が標準搭載される。また他モデルにも順次展開するが、車種に応じて搭載する機能の構成要素は変化するとしている。

《小松哲也》

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