さまざまな防災関連の製品が並ぶ「危機管理産業展(RISCON)2014」で、来場者の多くの視線を浴びた一つがトーハツのブースにあった水陸両用車だ。横を通る人は必ずと言っていいほど立ち止まって、しげしげと眺め、同社関係者に話しかけていた。
なにしろその水陸両用車はキャタピラー付きで、どんなことにでも行けそうだからだ。事実、約40度の斜面を登ることができ、沼地などもものともしない走破性を誇るそうだ。そして、水上は2基のプロペラによって推進する。ただ、スピードは出ず、陸上は時速22.4km、水上は同5.6kmだ。
主な仕様は次の通り。全長4038mm、全高2565mm、全幅2311mm、重量2582kgで、最大乗員数は9人。エンジンはクボタ製VT3600Tターボチャージャーディーゼルで、燃料タンク容量40L、走行時間約10時間、最大牽引重量3642kg。価格は2300万円。
「これは米国のハイドラトレック社製で、先日入ってきたばかりなんです。ですから、今回が初披露になります」と同社関係者。運転するには大型特殊免許や船舶免許が必要とのことだ。
これから消防庁や防衛省などに売り込みを図っていく方針で、要望に応じたカスタムも行っていく。なにしろ、同社は可搬型消防ポンプに関しては日本のトップメーカーで、これまで数々の小型消防車をカスタムしてきた実績を持っており、カスタムについてはお手の物だそうだ。