マツダは、新世代のヘッドランプシステムである「アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)」を技術展示している。LED(発光ダイオード)によるハイビーム光源を4つのブロックに分割、対向車などの状況によって個々の光源を点・消灯する機構だ。
他車のドライバーを幻惑させることなく、高い視認性を確保できるという。対向車や先行車の状況は最大400m先まで視認できるセンシング・カメラで把握する。走行状況に応じて、4ブロックのランプの一部を消し、相手の運転の妨げにならないようにする。
こうしたランプシステムは、現状ではランプの一部を板状の可動部品で遮蔽する方式が一般的。実用化すれば、日本メーカーでは初めてとなる。同社車両システム開発部の内海将司アシスタントマネージャーは「LEDはスイッチングへの反応が速い一方で、滑らかに点灯するのでヘッドランプに適している。このシステムでは常時点灯している遮蔽板方式に比べ、電力消費も少ない」と指摘する。実用化時期は明示していないが「そう遠くない将来」という。