ライト、クロームのアクセント等のデザインを一新。ボディ色に新色を加えるなどし、『ポロ』がアップデートされた。
内装では『ゴルフ』と共通のステアリングホイールを新採用。本革巻きが“全適”になったのは歓迎したい。ほかにメーター、加飾の入ったドアトリム、フルオートエアコンの表示&ダイヤル部分などが新しい。アイポイントがやや高めで見晴らしのいい前席、キチンとした姿勢で座ることで必要にして十分な空間となる後席、使いやすいラゲッジスペースなどはそのままだ。
一方でパワートレインの一新は、新型のポイントのひとつ。「CJZ型」の呼称の新しい1.2リットルインタークーラーターボは、新たにMQBの設計思想を反映した後方排気を採用。JC08モードで22.2km/リットルの燃費を達成、アイドリングストップ、ブレーキエネルギー回生システムなども取り入れた。
走りは軽快そのもの。それは「BlueGT」の軽快な走りを連想するもので、最新ユニットの常識で、1.2リットルながらポロには、余裕しゃくしゃくといった性能を発揮する。7速DSGも歯切れよくシフトチェンジを実行するし、いかにもメカ的ストレスがつぶされた風で、音・振動も低い。電動化されたパワーステアリングは、走行中、しっかりとした自然なタッチを掌に伝えてくれるのがとてもいい。
ミリ波レーダー採用のプリクラッシュブレーキシステムも標準装備に。ACC(アダプティブクルーズコントロール)と併せ、日常から遠出まで、より安心、快適にこなせそうだ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。