9月17日から19日まで、東京ビッグサイトで開催された先端素材と技術の複合展「N+( エヌプラス)」で、上智大学の学生フォーミュラマシンを展示していた興津螺旋。ネジの専門メーカーとしてチタン製のネジを協賛していることから、今回の展示となったそうだ。主力商品はステンレス製のネジだが、今回は新素材の提案ということでチタン製とインコネル製のボルトを中心に展示を行っていた。
「ステアリングボス用の取り付けビスをチタンで作ってみたのが、きっかけなんです。今ではラジコン用や自転車用、スノボ用としてチタンボルトは使われています」と語るのは同社の柿澤社長。ポルシェ911GT3でサーキット走行を楽しむ、クルマ好きだ。
「インコネルのボルトは、従来切削加工でしか作れなかったものですが、「チタン製の圧造ボルトができるのなら、インコネルも作れるのでは」という声にお応えして挑戦しました。今は半導体の製造機械などに使われているだけですが、今後ターボチャージャーや排気系などの高熱となる部分に用いられるようになると予想しています。やはり鉄部品には鉄のネジ、インコネル製の部品にはインコネルのネジというように同材利用が望ましいんです」。
航空宇宙産業でも高温下で強度が必要なボルトとして、同社のインコネル圧造ボルトは注目を集めそうだ。