オランダ・アムステルダムからクアラルンプール(KL)に向けて飛行中のマレーシア航空(MAS)MH17便が7月17日にウクライナのロシア国境付近で撃墜された事件の暫定報告書が9日、オランダ安全委員会より発表された。
最終報告は2015年半ばに発表される見通し。
同報告書によると、同機は3万3千フィートの上空を飛行中で、高速で飛行する複数の物体が外部から貫通したことで、機体の空中分解につながったみられる。その結果、機体の破片が10キロメートルにわたって散らばり、見つかった機体の破片には複数の穴やくぼみがあったという。
一方、フライトレコーダーやボイスレコーダーは何も異常を示しておらず、機械の故障や人為的ミスの可能性は見つからなかった。
リオウ・ティオンライ運輸相は同報告書に関する記者会見を開き、MH17便が飛行禁止区域を飛行していなかったと強調。ミサイル攻撃の可能性については明言を避けたが、「何者かが墜落させるためのボタンを押したはず」と述べ、犯人探しに全力を尽くす方針だと述べた。またナジブ・ラザク首相は、ミサイルによって撃墜されたのは明らかであり、法的責任を追求していくと述べた。