オーストリアのエルズベルグ鉱山で開催、宇宙一ハードと言われ、例年完走者は10名程度というハードエンデューロレース「エルズベルグロデオ」。
この5年間、日本からは田中太一が参戦。4回の完走を手にしてきたところ。ただし、田中は今年のエルズベルグロデオを最後に参戦を休止することを発表済だ。
今回、このエルズベルグロデオ参戦に名乗りをあげたのは、モトクロス国際A級のトップランカーであり、この数年JNCCに参戦している矢野和都。トライアル競技のテクニックと、モトクロスのスピードと、エンデューロのタフさが求められる同レースにどこまで食い込めるかが見物。矢野が完走を手にできれば、日本で二人目のフィニッシャーとなり、歴史的な快挙となる。
矢野によれば「勝機はあります。まずはモトクロス上がりのスピードで、プロローグでは確実に一桁に入る。後ろになればなるほど厳しいでしょうから。どれだけスキルがあっても渋滞に巻き込まれて、走らせてもらえない状況に陥ればアウトでしょうし、田中太一並の根性があれば別でしょうが…。もちろんその辺も鍛えますよ。ただ僕なりの戦い方があるはずですし、模索したらそれがベストかと」とのこと。
さらに、「今のところ田中太一以外の日本人は完走できないという風潮ですが、それを変えたいです。思い出作りで参戦する気はありません。この1年間はエルズベルグのためにトレーニングを積んで、悪くても完走を目指します。やがては日本が誇る、ハードエンデューロライダーって呼ばれたいですね。あとモトクロス出身からでも通用するって証明したいです」と意気込みを語った。
矢野が参戦する、第21回エルズベルグロデオは来年2015年6月4~7日。