ドイツの高級車メーカー、メルセデスベンツと北京汽車の中国合弁、北京ベンツは7月29日、新型メルセデスベンツ『Cクラス』の「ロングホイールベース」の現地生産を開始した。
メルセデスベンツは2014年4月、中国で開幕した北京モーターショー14において、新型メルセデスベンツCクラスのロングホイールベースを初公開。中国では、富裕層の間でロングホイールベース仕様に対する需要が根強い。例えば、アウディは『A6』、BMWは『5シリーズ』、ボルボは『S80』などが、中国向けロングホイールベース車を投入。メルセデスベンツも『Eクラス』に、ロングボディを用意している。
もともと中国市場では、中型プレミアムセダンクラスのロングホイールベース車が主流だった。しかし、最近では、ひとクラス下の小型プレミアムセダン分野にも、この流れが波及。アウディ『A4』をはじめ、BMW『3シリーズ』、インフィニティ『Q50』(日本名:新型日産『スカイライン』)、ボルボ『S60』などが、ロングホイールベース車を投入している。
メルセデスベンツも、このトレンドに従い、新型『Cクラスセダン』に、中国専用のロングホイールベースを設定。全長は4766mm、ホイールベースは2920mm。通常モデルに対して、80mm長くなっており、後席の居住性が引き上げられた。後席の座面も、縦方向に25mm拡大。
7月29日、北京ベンツの工場では、新型メルセデスベンツCクラスのロングホイールベースの量産第一号車がラインオフ。ドイツで最初に生産が開始された新型Cクラスは、半年以内に、生産拠点を南アフリカ、米国、中国の世界4か所に広げた。
ダイムラーの中国担当、Hubertus Troska取締役は、「Cクラスは中国市場開拓の中核となるモデル。最も大きな成長が見込める市場のひとつに向けたモデル」とコメントしている。