だからこそ、優勝はもとより、完走することそのものが名誉となる。26日に行われた鈴鹿4耐決勝レースでも1つのドラマがあった。トップに立ったチームが次々と転倒する波乱の展開の中、レース中盤の51周目で首位についたSP忠男レーシングチーム『ヤマハYZF-R6』の名越公助/目代祐紀組。ラスト1時間を切ると、Yamaha Racing Indonesia A『ヤマハYZF-R6』のイマニュエル・プラツナ/茨木繁組との一騎打ちとなった。
両チームとも最後のピット作業を終えて、SP忠男レーシングは名越、Yamaha Racing Indonesia Aはプラツナでファイナルスティントへ。両者とも弱冠17歳、未来あるライダーが駆る2台のYZF-R6が繰り広げるドッグファイトが始まった。86週目でプラツナがトップを奪うが、89週目で名越が再逆転、名越はそのままハイペースで駆け抜けた。しかし、スプーンカーブで周回遅れを抜こうとした時マシンが接触、バランスを崩した名越はそのままセーフティーゾーンへ突っ込んだ。残り時間は5分だった。