三菱ふそうトラック・バスは7月24日、『スーパーグレート』の変速機に不具合があるとして、国土交通省にリコール(回収・無償修理)を届け出た。
対象となるのは、『スーパーグレート』1車種で、2009年11月4日~2013年12月5日に製作された7353台。
12段機械式自動変速機を搭載した大型トラックにおいて、エアコンプレッサから供給される圧縮空気中に含まれる油分が酸化劣化して黒色粘着物が生成されるため、エアドライヤのエアプレッシャーガバナ摺動部やシフトシリンダのメインバルブ摺動部が黒色粘着物により固着する場合がある。そのため、そのままの状態で使用を続けると、シフトシリンダからのエア漏れや作動不良等が生じ、最悪の場合、変速が出来なくなり走行不能になるおそれがある。
全車両、オイルセパレータ、エアドライヤにガラスフィルタを追加するとともに、マルチプロテクションバルブを新品に交換し、エアプレッシャーガバナとトランスミッションコントロール用エア配管を清掃するとともに、オイルセパレータのフィルタメンテナンスについて記載したメンテナンスノート及び取扱説明書の追補版を配布する。
また、レジューシングバルブ、サプライバルブ、シフトシリンダのエア供給口を点検し、油分による汚れが認められた場合は新品に交換する。
なお、改造等によりオイルセパレータが追加出来ない車両については、エアコンプレッサを油分排出量の少ないものに交換するとともに、エアダクトを適応品に交換し、ショートキャブ車についてはパワーステアリングオイルポンプも適応品に交換する。
さらに、ダイレクトメールにて、エアドライヤの定期交換部品(乾燥剤、フィルタ、ゴム・パッキン類)の確実な交換実施について注意喚起を行う。
不具合発生件数は817件、事故は起きていない。市場からの情報で発見した。