星出彰彦宇宙飛行士が海底から会見…惑星探査のチャレンジに向けて

宇宙 科学

2014年7月24日、NASA極限環境ミッション運用『NEEMO』訓練に参加する日本人宇宙飛行士、星出彰彦さんが海底から中継インタビューを行った。星出さんは海底研究施設に滞在する4人の宇宙飛行士のコマンダーを務めている。

NEEMOは、アメリカ、フロリダ沖水深20mに設置された海底の研究施設。「アクエリアス」の愛称で呼ばれている。海底の施設からは外に出ることが容易ではなく、機械を使って安全を維持し、常に安全を意識しなくてはならない。こうした環境でミッションをこなす環境は宇宙飛行と似ているとされる。宇宙探査で使用する機器の開発、運用に向けた実証なども行っている。

第18回となるNEEMO訓練には、日本から星出彰彦さん、NASAからジャネット・エプスさん、マーク・ヴァンデハイさん、ESA(欧州宇宙機関)からトマ・ペスケさんと全4名が参加している。星出さんは参加者のリーダーとして指揮、取りまとめを行い、全員の安全確保に責任を負うコマンダーの役割を務めている。

訓練は、7月21日から29日まで9日間を予定している。今回、宇宙飛行を経験した参加者は星出さんのみとなり、コマンダーとして宇宙の経験をクルーに伝えているという。初日に発生した通信などのトラブルに際し、3人のクルーが積極的に対応し、協力して訓練を進めているとのことだ。

NEEMOの目的には、将来の有人宇宙探査に向けた船外活動用ツールの開発などが含まれる。なかでも今回は、小惑星から岩石のサンプルを採取する探査に向けた機器が含まれるとのことだ。星出さんは、「小惑星に着陸して、作業する”足場”を設けた状態を前提にしています。サンプルや岩石を採掘する、小さな石のかけらを集める、ドリルで地中を掘るといった作業があります。将来の宇宙探査に向けて、そうした作業用のツールの開発を行い、操作性や運用のしやすさなどを検討し開発していきます」と訓練での作業を紹介した。

NASAでは、2025年までに宇宙飛行士が小惑星を探査する目標を持っている。こうした将来の探査に向け、星出さんは「まだ行先はわかりませんが、地球低軌道の活動からさらに未知なる場所、月・小惑星・火星へ行ってみたい、経験したいという探究心を持っています。そうしたプロジェクト自体がチャレンジングで、人類としてそうしたチャレンジを一つ一つ乗り越えていくことに醍醐味を感じています。現役中に機会があれば参加したいですね」と意欲を語った。
《秋山 文野》

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