富士重、787 中央翼のシースルーモデルなど展示 ファンボロー国際航空ショー

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富士重工業は、7月14日~20日にイギリスで開催される「ファンボロー国際航空ショー」に、日本航空宇宙工業会の一員として出展すると発表した。

ボーイング787は機体構造の50%にCFRP(炭素繊維複合材)を採用しているが、富士重が開発・製造を担当している中央翼は、CFRPとチタン合金が主体の構造で、主翼と胴体を結合するという機体構造の心臓部となっている。

今回のショーでは、機体の外観からは見ることのできない中央翼の位置や構造を見ることができるシースルーモデルを展示し、高度な設計技術と製造技術を紹介する。

また、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が進めているD-SEND#2プロジェクトは、低ソニックブーム化技術で設計した超音速試験機を飛行させ、ソニックブームの低減効果を計測するもの。富士重は、D-SEND#2飛行実験機と、地上設備の設計、製作を担当しており、今回、スウェーデンで試験予定の実験機の模型を展示する。

CFRP専用ドリルも出展する。CFRPは、ボーイング787や次世代機777Xにも採用されるなど、今後、CFRPの加工が必要となる機体の増加が見込まれる。従来品と比べ5倍以上の速さで加工しながら、15倍以上の耐久性を実現した専用ドリルと、実際に加工したサンプルを紹介する。

このほか、自動車メーカーでもある富士重が、量産、作業効率向上ノウハウを航空機製造にも活かし、長年にわたって培ってきた技術力、特長を説明する展示も行う。

更にボーイングとのビジネスを、767から777、787に至る担当部位と生産実績などで紹介し、777Xでも中央翼の開発・生産への参画につながる信頼と実績の紹介、富士重の固有技術である無人機技術を紹介するパネルも展示する。

《レスポンス編集部》

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