自動車部品サプライヤーの大手「TRW」が提案する先進の自動運転支援システム「DAS(ドライバー・アシストシステム)」はモノラルカメラとセンサーが協調しあい、障害物を感知、回避するシステムだ。このシステムにはTRWならではの機能を装備している。
特徴は、カメラが2つ装備されている「ステレオ」タイプではなく、1つのみの「モノラル」タイプだという点。このことについてTRW運転支援システム担当のピーター・オーステン氏によると、「ステレオタイプは、映像を立体的にとらえることができる。しかし、その性能を十分に発揮するには、カメラ同士が最低30cmはなれていなければならず、スペースを多く必要とする。しかし我々は単眼を高性能化することで、コンパクトかつローコストを実現した。ユーロNCAPでも十分な評価を得ている」とコメント。
テスト車に装備されているカメラ「S-Cam2」は最大レンジ100m、22度の視覚だが、新世代の「S-Cam3」では最大180m、最大70度の視野を備え、速度に応じて可変。そして最低0.2km/hの動体を検知する。障害物が現れた際は、センサーのみではできない、回避方向を決定する役割も担う。
S-Cam3は2015年に登場予定だが、TRWは既にその次の世代の開発も行っているという。オーステン氏は「2018年の実用化を目指し、S-Cam4の開発も行っている。3は運転支援システムのためのカメラだが、4は完全自動運転に対応するカメラだ。単眼でありながら、3種類のレンズを搭載。情報処理能力が飛躍的に向上し、緊急回避も完全に自動で行なう。」と語った。