間伐材の新たな需要が急増しつつある。それはバイオマス発電。太陽光発電と同じく、バイオマス発電も再生可能エネルギーの固定買い取り制度の対象となっているため、全国で木質バイオマス発電による発電所の建設ラッシュとなっているのだ。
そんなバイオマス発電で活躍しそうな車両が日本フォレストの車載式ログバスターLB-515TK。木材をチップ状に加工する粉砕機の一種で、専用のクレーンも備えていることからこれ1台で間伐材の投入からチップ化、積み込みまで行える。
この車両を販売する大分県の日本フォレストは、この車載型以外にも様々な仕様の粉砕機を揃えているだけでなく、本社近くにグリーン発電大分という木質バイオマスの発電所も運営しているそうだ。
間伐材は処理コストが見合わない場合放っておかれ、その結果、山が廃れてしまうこともある。一定以上に育った山林も、そのままではCO2を吸収しなくなってくるので、定期的なメンテナンスが必要なのだ。しかしバイオマス発電の普及により、木質チップの需要が高まることで間伐材の適正な処理が促進され、山林未利用材も消費が進んで、新たな植林など山林の整備も進められることになる。
もっとも発電所が増え過ぎれば、需要過多となり木質チップの価格が上昇しかねない。今回の環境展でも色々な企業が粉砕機など木質チップ関連の機器を展示していて、いささか過熱気味な気配。ここは是非、バランスの取れた利用による発展を望みたいところだ。