SUPER GT第3戦の公式予選が31日、大分県のオートポリスで実施され、GT500クラスではミシュランタイヤ装着のGT-Rが1-2位を独占。GT300でもミシュランを履くスバルBRZがポールポジションを獲得した。
シリーズも3戦目ということで、獲得ポイントに連動したウエイトハンデにもシリーズ上位と下位で差がつきはじめる頃合い。加えて今季のGT500はハンデが50kgを超えた場合、50kg分を燃料リストリクター径(燃料流量)の調整に振りかえるという規則もある。さらには、速すぎる今季型マシンのコーナリング速度を抑制するため、今回と次戦(宮城県・スポーツランドSUGO)は、空力パッケージを本来は富士スピードウェイ専用であるロードラッグ仕様として臨むことが決まる等々、戦局を左右する因子がいつも以上に複雑に絡み合いそうな状況で、GT500クラスは九州オートポリス戦を迎えた(ロードラッグ仕様=直線重視で空気抵抗減を企図した仕様。得られるダウンフォースも減るため、コーナリング速度は下がる)。
初夏を通り越して夏本番といえるほどの暑さのなか(路面はドライ)、GT500クラスの予選はQ1、Q2ともミシュラン(MI)装着の日産GT-R勢が完全支配する展開となった。
#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生&R.クインタレッリ)がポールを獲得し、#46 S Road MOLA GT-R(本山哲&柳田真孝)が2位に。3位にはレクサス勢最上位にして、ブリヂストン(BS)勢最速ともなった#1 ZENT CERUMO RC F(立川祐路&平手晃平)が続いたが、Q2ではトップ2に1秒前後も離されている。ウエイトハンデも比較的軽いMI装着GT-Rの2台が決勝でも主導権を握り続けることとなるのかどうか、明日の展開が注目されるところだ。
予選4~5位には、それぞれ62、52kg相当のハンデで走る今季優勝車2台が入った。第2戦勝者の#12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信&J.P.デ・オリベイラ/BS)が4位、開幕戦勝者の#37 KeePer TOM’S RC F(伊藤大輔&A.カルダレッリ/BS)が5位。一概には言えないが、50kg分のハンデが燃料リストクターの調整に置きかわっていることを(つまり重量増にはなっていないことを)、コース特性を含めてうまく機能させられている印象のウイナー2台である。こちらも決勝でのパフォーマンスに注目したい。ホンダ勢最上位は6位の#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(小暮卓史&武藤英紀/BS)。
GT300クラスでは、#61 SUBARU BRZ R&D SPORT(佐々木孝太&井口卓人/MI)が今季初ポールを獲得した。昨年は5度のポールをゲットしているBRZだが、陣営は今季、決勝レースでの強さに重点を置いてシーズンに臨んでいることを常々語ってきている。そのぶん、予選での圧倒的なまでのスピードは影を潜めた感もあったが、決勝重視でポールも獲得ということになれば、得意コースのオートポリスでもあるだけに今季初優勝に向けて期待高まるところだ。
2位は#55 ARTA CR-Z GT(高木真一&小林崇志/BS)、3位には#3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹&L.オルドネス/ヨコハマ=YH)が続き、GT300クラス予選トップ3の顔ぶれは前戦と同じに(前戦は#3、#61、#55の順)。開幕2連勝の#4 グッドスマイル 初音ミク Z4(谷口信輝&片岡龍也/YH)は、さすがに80kgのハンデ(GT300は80kgをそのまま積載)が効いたか、Q1ノックアウトで予選15位に終わっている。
明日(6月1日)の決勝300kmレース(65周)は、午後2時にローリングラップ開始予定だ。