ゼット・エフ・ジャパンは、21日に開幕した「人とクルマのテクノロジー展」で、世界初となる9速オートマティック・トランスミッションのほか、小型車向け電気駆動装置や、樹脂製横置きスプリング付きアクスルなどを展示。
小型車向け電気駆動装置「エレクトリック・ツイストビームeTB」は、省スペース設計のツイストビーム・リアルアクスル一体型構造。
「インホイールモータではばね下荷重が大きくなり、追従性に影響を及ぼすだろうという考えで、トレーリングアームの中にモータをオフセットして組み入れるというスタイルをとった。モータのピーク出力は80kW。高回転型のモータを採用し、2段のギアでリアホイールをまわす仕組み」と担当者は言う。
すでにこの駆動装置をデモ車に組み、量産化へ向けた準備が行なわれているという。担当者は、「今年の秋ごろにはデモカーに実際に乗ってもらう機会をつくれるのではないか。量産化、市販車への採用は5年ぐらい先とみている」とも話していた。
また、樹脂製横置きスプリング付きアクスルは、GRP横置きスプリングを採用し、構造の単純化や軽量化(スチール製シャシ比12~15%減)などが期待できるという。
同社ブースには、こうしたコンセプトモデルのほか、今年度のSUPER GTのGT500クラスのマシンに採用されているレースカー用クラッチも解説を付けずにさりげなく展示されている。