超高性能AMGマシンを御するスキル学ぶ…AMGドライビングアカデミー

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AMGドライビングアカデミー ベーシックトレーニング イン ツインリンクもてぎ
  • AMGドライビングアカデミー ベーシックトレーニング イン ツインリンクもてぎ
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  • AMGドライビングアカデミー ベーシックトレーニングのインストラクター(左から、瀬在仁志氏、竹内浩典氏、ピーター・エブナー氏、中谷明彦氏、黒澤治樹氏)
  • コーナリング
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  • スタートおよび急ブレーキ
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今月9日、ツインリンクもてぎにて行われたメルセデス・ベンツ日本主催の「AMGドライビングアカデミー ベーシックトレーニング」。8種のAMGモデルを乗り比べながら、その性能・安全性を堪能できる同イベントに40名が参加した。

10人一組のグループでドライビング・レッスンを指導したのは、レース&テストドライバーであり同アカデミーのチーフインストラクターを務める中谷明彦氏、スーパーGT 300クラスで活躍するレーサーの黒澤治樹氏(LEON RACING)、今年新たに「スーパーカーレースシリーズ」を立ち上げた竹内浩典氏、スーパー耐久やニュル24時間耐久レースの経験も持つモータージャーナリストの瀬在仁志氏の4名。

筆者も黒澤氏の指導のもと、ドライビングテクニックを学ぶ機会を得た。

充実のプログラム内容

当日は以下のメニューでプログラムが実施された。

1.コーナリング
アウト・イン・アウトでコーナーを抜ける。確実なブレーキングと、立ち上がりの加速がポイントとなる。

2.スタートおよび急ブレーキ
2台同時にフルスピードでスタート。105m先にブレーキングの目印となるパイロンがあり、その22m先で停止する。レッスン後半には目印が取り除かれ、より正確な判断が試された。

3.急ブレーキからのダブルレーンチェンジ
直進の後、前方の障害物(パイロン)を避け、停止する。走行スピードを70km/h、100km/h、110km/hと徐々に上げていくため、難易度が増す。

4.低μでの車両コントロール
ウェット状態の路面で、インストラクターの指示に従いながらESC (横滑り防止装置)オン、スポーツモード、ESCオフの3パターンを切り替え走行する。ESCの機能と必要性を実感。

5.サーキット走行(高速周回路)
インストラクターを先頭にして隊列を組み、コースを走行する。正確なライン取りを後方の車両に伝えることが重要となる。

6.タクシーライド(同乗試乗)
各インストラクターが運転する車両に同乗。本格的なサーキットドライビングを味わうことができた。

7.特設コースでのタイムアタック
間隔の異なるスラロームコースを走行。当日レッスンを受けた内容を反映しながら、好タイムを目指す。

レッスン時には、インストラクターが一人ひとりの走行を見ながらトランシーバーで都度アドバイスを送る。

黒澤氏は現役のレーサーということもあり、自身の体験話も交えながら指導を行った。「どういった環境でレースをしているのか、私の過去の経験など入れながら話すことでより臨場感を味わってもらえると思う。一方で、“リスクを決して追わないで、タイムを上げて行きましょう”ということも言っています。上手くなる=タイム向上というイメージがあるが、そうではなく、まず安全に無事に走って帰ってもらうことを心がけています」(黒澤氏)という。一日のレッスンを終えた感想を訊くと、「皆さん笑顔だったのがとても印象的でした。楽しかった、またサーキットを走りたい、レースってどういうものなんだろう、AMGっていいなと思ってもらうのが僕の仕事です」と話した。

AMGならではの特色とは

規模・内容は違えど、ドライビングレッスンは国内外問わず各メーカーが行っている。その中で、AMGならではと言える点はどこにあるのだろうか。

AMGセーフティインストラクターのピーター・エブナー氏は「世界中で行われるプログラムの内容が共通であること。また、スキルに合わせたレベル別のレッスンを提供しています」と話す。サーキット初心者向けの「ベーシック」から「アドバンスド」「プロ」「マスター」まで段階的にレベルアップすることが可能なのだ。また、AMGの工場見学や数日間ヨーロッパの各地の公道をドライブできる「エモーション」コースやノルウェーなどの雪上でレッスンを行う「ウィンタープログラム」も用意する。「最終的にはマンツーマンで指導します。何回も参加していただくうちに、サーキット未経験だった方が今ではレースに出られるようになった例もあります」(ピーター氏)という。

また、新モデルが導入されればメニューの内容も変わる。これまで二駆の車両で行っていたウィンタープログラムの内容を、四駆に合わせて改善。日程を短くした小規模なプログラムも追加した。ピーター氏は今後4MATICモデルが増えるとし、「新しい車両が入ると出来ることも増えます。今後も参加者のリクエストに応えながら、楽しんでもらえるものにしていきたい」と語った。

《吉田 瑶子》

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