米消費者団体「センターフォーオートセーフティー」は13日、GMが今年2月にリコールした2車種で事故時にエアバッグが出ず、これまでに303人が死亡したとする文書を公表した。この文書は、米運輸省のNHTSA長官への公開書簡のかたちをとっており、消費者団体からの告発を受けて、GM、NHTSA両者の今後の出方が注目される。
公開された文書によると、GMが2月にリコールしたサターンの『ION』とシボレー『COBALT』の2つの車種について、2003年から2012年にかけて、エアバッグが作動しない事故が相次ぎ、あわせて303人が死亡したとしている。
また、この欠陥を見抜けなかったのは、「NHTSAが目を背けていたからだ」と、厳しく批判している。
GMの今回の問題については、10年以上にわたってトラブルを放置するなど、隠蔽体質が指摘されている。米国の司法界では、もし故意に情報を隠したとなると、「フロード」と認定されて極めて不利な立場に追い込まれる恐れがある。