14日、日産およびNISMOが今季のモータースポーツ活動に関しての概要を発表。そのなかでSUPER GT参戦陣容についても公表され、前年同様4チーム4台が参戦するGT500クラスは、いずれもドライバーコンビ変更というかたちになった。
GT500クラス新車両規定元年の今年、日産勢は新たな「NISSAN GT-R NISMO GT500」(直噴の直4・2000ccターボエンジン搭載)でシーズンを戦うが、注目されていた参戦4チームのドライバー布陣(下記)はいずれも「ひとり残留、ひとり異動」というかたちになった。
#12 IMPUL 安田裕信&J.P.デ.オリベイラ
#23 NISMO 松田次生&R.クインタレッリ
#24 KONDO M.クルム&佐々木大樹
#46 MOLA 本山哲&柳田真孝
(タイヤは#12がブリヂストン、#24がヨコハマ、他はミシュラン)
オリベイラ、クインタレッリ、クルム、本山はそれぞれのチームに残留。若手の佐々木がGT300から昇格してKONDO入りし、安田がIMPULへ、松田がNISMOへ、柳田がMOLAへとスライド移籍した格好だ(前MOLAの関口雄飛はレクサス陣営に移った)。
どうやら、チームとしての継続性を維持しつつも、新コンビによるプラスアルファの要素も求めたい、という姿勢の新人事だと考えられる。マシンが新しくなる年に全コンビをシャッフルというのは継続性軽視、ギャンブル的要素強め、と思えるところだが、4組のうち、安田とオリベイラ、松田とクインタレッリは以前にGT500日産陣営内でのコンビ経験があり、ともに優勝もしているのだ。柳田は2011~12年に連覇を成した際の古巣であるMOLAへの復帰で、松田にもNISMO在籍経験がある。一見するとシャッフル感が強いが、実はいろんな意味で実績も重視した新布陣といえよう。
レクサス、ホンダはすでに新人事発表済みで、これで今季のGT500参戦陣容がすべて固まったわけだが、3社3様のドライバー布陣となった。継続性を特に重視した印象のレクサス、伊沢拓也のGP2参戦等の影響もあって必然的に新外国人登用が目立つこととなったホンダ、そして実績+新味でバランスを取ってきた日産。どれが正解かは結果次第でもあり、シーズン展開が楽しみなところである。
GT300クラスに関しては、NDDP RACING with B-MAXから「NISSAN GT-R NISMO GT3」で星野一樹&ルーカス・オルドネス(#3)が参戦することが発表された。オルドネスはGTアカデミー初代勝者で、昨年の第5戦鈴鹿1000kmやJAF GP富士スプリントカップでGT300クラスにGT-Rでの参戦を経験済み。ゲーム出身選手のシリーズ参戦とあって、その活躍が大いに注目を集めそうだ。また、GT300クラスには今季も他チームからのGT-R参戦があることは確実で、昨季以上に台数が増えそう、との観測もある。
なお、2014年のSUPER GTは当初、シリーズ9戦+特別戦の計10戦が予定されていたが、第4戦の予定だった韓国戦が昨年末にキャンセルされ、14日、特別戦の今季開催見送りも発表された。これによって現段階での今季SUPER GT開催予定は、シリーズ戦のみの全8戦(国内7戦+タイ戦)というかたちになっている(下記)。
第1戦 4月5~6日 岡山国際サーキット(岡山県)
第2戦 5月3~4日 富士スピードウェイ(静岡県)
第3戦 5月31日~6月1日 オートポリス(大分県)
第4戦 7月19~20日 スポーツランドSUGO(宮城県)
第5戦 8月9~10日 富士スピードウェイ(静岡県)
第6戦 8月30~31日 鈴鹿サーキット(三重県)
第7戦 10月4~5日 ブリラムユナイテッド国際サーキット(タイ)
第8戦 11月15~16日 ツインリンクもてぎ(栃木県)