全国学校・園庭ビオトープコンクール開催…VW庄司社長「企業も多くを学ぶことができる」

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鹿児島県 錦が丘幼稚園の発表
  • 鹿児島県 錦が丘幼稚園の発表
  • 大阪経済法科大学の発表:ドビ流しとは池の水を抜き清掃などメンテナンスを行うこと。生態調査も行う。
  • 大阪市立明治小学校の発表
  • 岡崎市立秦梨小学校の発表。学校田なども作っている
  • 廿日市市立宮園小学校の発表。川の水を引くのに農家の反対もあったが最後は地域一丸となって校庭ビオトープを実現
  • フォルクワーゲン グループ ジャパンの代表取締役社長 庄司 茂氏

9日「全国学校・園庭ビオトープコンクール」発表会が開催された。このコンクールは、文科省、環境省、国交省他の後援により日本生態系協会が主催する。開会式では、特別協賛としてフォルクワーゲン グループ ジャパンの代表取締役社長 庄司茂氏も挨拶を行った。

ビオトープコンクールは2年ごとに開催され、全国の学校や保育園などに設置されたビオトープのうち、その取り組みや管理・運営について優秀と認められたものに表彰を行い、その普及を広げようというものだ。

開会式は、同協会理事 八千草薫氏の「3年ほど前から自宅にも小さなビオトープを作ったところヒキガエルが産卵を行うなど命の尊さを感じました」という挨拶から始まった。

続いて、秋篠宮殿下が「持続可能な社会が求められる中、一人ひとりが自然に愛着を持つ大切さが問われています。ビオトープは、子どもや地域に減少する自然体験を増やし、人づくり地域づくりに貢献していると思います。」というお言葉を述べられた。

その後環境省、文科省、国交省、フォルクスワーゲングループジャパンから来賓の挨拶が続いた。フォルクスワーゲンの庄司社長は、「フォルクスワーゲンは特別協賛という形で前回から参加しております。ビオトープは本社のあるドイツが発祥の取り組み。ドイツ本国では工場周辺の環境問題に取り組むなど、命を大切さに触れ合う活動を行っています。ビオトープコンクールに協力することで、生物多様性について企業として多くを学ぶことができます」と、特別協賛の意義や目的を語った。

表彰は、実践部門と支援部門の2部門に対して行われ、発表会では、実践部門の文部科学大臣賞、環境大臣賞、国土交通大臣賞、ドイツ大使館賞、日本生態系協会会長賞の5校、支援部門の日本生態協会会長賞1団体のプレゼント表彰式が行われた。

文部科学大臣賞は、鹿児島県の錦が丘幼稚園の「のはら園」の取り組みが受賞した。環境大臣賞は大阪経済法科大学の「キャンパスまるごとビオトープ化計画」が、国土交通大臣賞は大阪市立明治小学校の地域といっしょになった公園ビオトープの活動、ドイツ大使館賞は岡崎市立秦梨小学校の里山整備から始めた広域のビオトープ活動、日本生態系協会会長賞は廿日市市立宮園小学校の地元の人たちの理解や協力を得て校庭に小川からの水を引いて作ったビオトープが、それぞれ受賞した。

なお、会場の展示パネルでは、フォルクスワーゲンの本国での取り組みについて、治水によって直線になった川を元の姿に戻す活動、野生のオオカミの保護活動、ヨーロッパヤマネコのための道路上の陸橋設置といった活動が報告されていた。改めて庄司社長に聞くと、「フォルクスワーゲンでは、“Think Blue.”を合言葉に環境性能の高い車を提供するだけでなく、環境負荷を減らす生産方法や生物多様性維持の取り組みを進めています。今回の特別協賛を含め、このような活動を続けていきたいと思っています」と答えてくれた。

《中尾真二》

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