宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、航空機搭載Lバンド合成開口レーダ2(Pi-SAR-L2)を用いた小笠原諸島西之島付近の観測を2月4日に実施したと発表した。
2013年11月20日16時ごろ、東京から南に約1000km、小笠原諸島の父島から西に約130kmの位置にある西之島の近海で、直径200メートル程度の新島が出現した。それ以後、活発な噴火活動に伴って新島は成長を続け、2013年12月26日9時ごろには西之島と新島が一体化したことが確認された。現在も噴火活動は継続している。
JAXAでは、同島の活動状況観測を実施したところ、前回1月15日の観測結果と比較して、島の面積が大きく拡大していることを確認したとしている。また、今回は低空飛行による光学写真も取得した。
Pi-SAR-L2は、1996年から2011年に渡って運用されたPi-SAR-Lの改良版で、分解能や感度を今後打ち上げ予定のALOS-2に対応したものに引き上げた航空機SAR。スラントレンジ分解能は1.76メートルと高く、水平・垂直偏波を用いて全偏波画像を得ることができるポラリメトリ機能を持つ。