欧州彗星探査機『Rosetta』2年7カ月ぶりの冬眠開けイベントを開催

宇宙 科学
2002年、打ち上げ前に太陽電池パネルの展開試験を行ったロゼッタ探査機。パネルをすべて展開すると、端から端まで32メートルという大きな探査機だ。搭載された高利得アンテナの直径も2.2メートルあるという。
  • 2002年、打ち上げ前に太陽電池パネルの展開試験を行ったロゼッタ探査機。パネルをすべて展開すると、端から端まで32メートルという大きな探査機だ。搭載された高利得アンテナの直径も2.2メートルあるという。

1月20日、ESA 欧州宇宙機関は、今年11月に史上初の彗星着陸探査を予定している『Rosetta(ロゼッタ)』探査機が2年7カ月ぶりに冬眠モードから回復し地球と更新するイベントを中継する。

2004年3月に打ち上げられたロゼッタ探査機は、67P チュリモフ・ゲラシメンコ彗星探査を目指して彗星へ航行中だ。ロゼッタには着陸機「フィラエ」が搭載され、今年8月の彗星到着後、11月には史上初となる彗星への着陸機の投下を行う予定となっている。

ロゼッタは、太陽電池パネルでのエネルギー供給が弱くなるため、2011年から探査機の機能を休止させる冬眠モードにある。日本時間1月20日19時、ロゼッタの登載コンピューターは2年7カ月ぶりに冬眠から復帰する。コンピューターの起動直後に、星の位置から探査機の姿勢を測るスタートラッカーが始動、6時間ほどかけて探査機の姿勢を調整する。ロゼッタ探査機が地球に向かって、無事に再起動のシグナルを送信できる最初のウインドウは1月21日午前2時30分から午前3時30分となる。

ESAでは、ロゼッタ冬眠開けを応援するイベントを日本時間18時15分から開催し、ESAライブストリームでその模様を中継する。

《秋山 文野》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集