「JAF GP 富士スプリントカップ 2013」のGT300クラス第2レース(24日)は、マクラーレンMP4-12Cを駆る加藤寛規が優勝。前日の第1レースとの総合得点で争うJAF GPタイトルは、連続2位の平中克幸&ビヨン・ビルドハイム(メルセデス)が獲得した。
マクラーレン(#2 エヴァRT初号機アップルMP4-12C/タイヤはヨコハマ)という期待のニューウェポンで臨んだ今季だが、「苦労しました。それに尽きます」と熟成の労苦を語る名手・加藤に、最後の最後で見せ場がやって来た。7番グリッドからのスタートながら、1周目で3位にジャンプアップ。序盤早々に2位へと上がり、さらには7周目、高木真一(#55 ARTA CR-Z GT/ブリヂストン)からトップの座を奪い獲る。その後、2位に上がってきた平中(#11 GAINER DIXCEL SLS/ダンロップ)からの追撃を受けた加藤は「生きた心地がしないくらいでした」というが、最終的に0.5秒差で振り切って勝利を収めた。
シリーズ戦で苦闘し、「今年は僕もチームのみんなも本当にストレスが溜まりましたけど、最後に今日、こうして優勝することができました。スタッフのみんなと(チーム代表であり僚友ドライバーでもある)高橋さんに『ありがとう』と言いたいです」。加藤はともに苦心した高橋一穂も讃えつつ、自身とチームにとって2010年のシリーズ第5戦以来3年ぶりの勝利を噛み締めていた。
2位は平中。「スタートはホイールスピンしすぎて失敗、7位くらいまで落ちてしまいました。昨日も(ビルドハイムが)2位で今日も2位というのはちょっと残念ではありますけど、一年の最後にタイトルを獲得できたことは嬉しく思います」とJAF GP獲得を喜びつつ、「今季はチームとダンロップがすっと努力し続けてくれたことが(シリーズ2位、JAF GP獲得という結果に)つながった年だったと思います」と今季を総括している。
第2レースの3位は谷口信輝(#4 GSR 初音ミク BMW/ヨコハマ)。4~5位はCR-Z勢で、高木(#55)、中山友貴(#16 MUGEN CR-Z GT/ブリヂストン)と続いた。第1レース優勝の佐々木大樹に続く連勝を狙ってポールからスタートした星野一樹(#3 S Road NDDP GT-R/ヨコハマ)は、フライングスタートでペナルティを受け、猛追も7位まで(出走23台)。
来季も激戦が期待されるGT300クラス。2014年のSUPER GTシリーズは、4月6日決勝の岡山国際サーキット戦で開幕予定となっている(シリーズ全9戦+特別戦1戦の予定。特別戦の詳細は未定)。