23日、トヨタ『ヴィッツ』を使ったワイメイクレース「ネッツカップ・ヴィッツレース」のグランドファイナル戦が富士スピードウェイが開催され、現役デパートマンの“デパマン石渡”こと石渡眞佐之さんが決勝レースで優勝、2013年のヴィッツ使い日本一に決定した。
ヴィッツレースは、ナンバー付きのヴィッツを使ったワンメイクレース、全国各地のサーキットを舞台に5つの地域別で3~4戦開催されているシリーズ戦。特別戦となる「グランドファイナル戦」では、各シリーズの上位者などを招いて、日本一を決めた。
ヴィッツのレース車両とA級ライセンスがあれば誰もが参加できるレースのため、2013年のヴィッツ使い日本一となった石渡さんも、高島屋玉川店に勤務している現役デパートマン。石渡さんに優勝した感想を聞いた。
----:今日のレースを優勝した感想を聞かせてください。
石渡さん(以下敬称略):決勝レースは、スタートで出遅れて3位に落ちてしまったのですが、意外と冷静にレースを展開することができたつもりでいます。今回、予選参加者全員に新品タイヤが配られて、予選から決勝まで本当のイコールコンディションで戦える環境が与えられました。そこで、予選でポールを取れて、決勝レースでも速さを見せられたのが何より嬉しいです。
----:上位3台は接戦でしたね。
石渡:上位を争った蓬田選手もいつもなかなかいいレースをしていて、今回も皆さんとはクリーンなレースができて嬉しいです。
----:レース経験はどれくらいあるのですか?
石渡:レース経験は18年で、ヴィッツでは6~7年目です。ヴィッツレースは、初代、2代目、3代目と全部乗っていますが、3代目のレース車はよりノーマル車に近いのでロールも激しく、タイヤの使い方、ブレーキの使い方、ドライバーの腕が如実に現れるレースになっています。周りから見ている以上に、参加者の皆さんはテクニックを持っていると思います。
----:今シーズンのレースを振り返って印象的だったことは?
石渡:今シーズンは、関東シリーズ3位に入りましたが棚ぼたでしたね。いろいろぶつけられたりして、踏んだり蹴ったりでもありました。ただ、関東シリーズ最終戦のツインリンク茂木戦では、自分のレースが立て直せたと思っていたので、今回このままの勢いで勝てるかなという考えもあって、勝てる時はスムーズに行くんだなと感じました。
----:来シーズンに対する意気込みを教えてください。
石渡:来シーズンもちゃんと乗れるよう、この優勝を持ち帰ってスポンサーとなってくれるところを探したいですね。ヴィッツレースでスポンサー獲得活動?と驚くかもしれませんが、これをステップにして86のワンメイクに参戦するチャンスもあるかもしれません。
誰もが参加できるヴィッツレース。実は石渡さんのように上位を争う選手のなかにはレースで勝つためにスポンサーを獲得して活動資金を調達する人もいる。レースの初心者でも気軽に参加できる間口の広さを持ちつつ、勝ちを狙いにいく上級者がいる奥が深いレースといえる。