デンソーの加藤宣明社長は11月21日のプレスカンファレンスで、容積を現行より2分の1以下に小型化したインバーターの量産化に向けた開発を2016年から始めることを明らかにした。
加藤社長は「シリコンカーバイト(SiC)製のパワーデバイスーの採用で、容積を現行モデルより2分の1以下にする世界初の小型インバーターを開発中で、基礎的な研究を2015年までに終え、16年以降、量産化に向けた開発に移行する」と述べた。
一方、内燃機関の取り組みに関しては「ガソリン車ではシリンダー内で、より希薄な混合気でかつ安定した燃焼を得るため、燃料噴射圧力や噴射タイミングの精度を向上させるインジェクターや高着火性を実現する点火システムを開発している」と説明。
ディーゼル車では「センシング技術と高度な演算技術を駆使して燃料状態を見える化し制御することで、より燃料消費の少ない燃焼を目指していく」と述べた。
その上で「こうした技術開発により、2020年に向けガソリン車とディーゼル車それぞれで、燃費を10%良くすることを目指す」との方針を示した。