カップホルダーや内装グッズで有名な「カーメイト」のブースにはスマートフォンアプリやロボット技術を応用した新しい車向けガジェットの参考出品が多数展示されている。
ひとつひとつを説明してもよいのだが、ざっと数えただけでも7つもあるので、ここではメーカーや開発者のこだわりが強く感じられる展示を2つ紹介したい。
最初は「RoboTray」というドリンクホルダーだ。これは走行状態を加速度センサーで検出し、ドリンクホルダーを常に水平に保つという技術である。これが製品化されれば、だれでも「秋名山」の往復でコップの水をこぼさないで済むかも、と思わせてくれる非常にありがたいものだが、ホルダーというよりただの台なので実際には急ブレーキでは倒れてしまうそうだ。ブースでは、水の入ったコップの台をレバーで傾ける実験なども体験できる。
次に紹介するのは、タブレットやスマートフォンにWi-Fiで画像を飛ばすという小型カメラの試作品。カーメイトではスマートフォンなどモバイルデバイスのカメラ映像を利用したナビアプリなど製品化しているが、それに後方モニターや車内モニターの機能を追加するための増設カメラキットとなる。
このカメラの応用例として後ろ向き装着となる乳幼児用シートや後席を確認するためのデモ展示が行われている。デモには車のシートに取り付けられた後ろ向きチャイルドシートを装着したモデルが利用されている。このカメラを使えば運転席などから子どもの様子が確認できるのだが、専用アプリは画像認識をしており、子どもの動作や表情によって画面の色を変えたりする機能が備わっている。
しかし、強調したいのはこのチャイルドシートに乗っているダミーである。ただの赤ん坊の人形ではなく、デモの機能をアピールできるように、目をつぶったり手を動かしたりするロボットになっている。よくみると腕の部分にサーボモーターなどが見える。このデモのためにわざわざ制作したものだそうだ。