【インタビュー】シュワンツ「ライディングスタイルは変えない」

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そもそもAMAのスーパーバイクで活躍したケビン・シュワンツだけに、排気量の大きい比較的大柄なマシンの扱いは得意のはず。それでも以前参戦していたTT-F1と現在のスーパーバイクでは異なる部分も多い。

先日の鈴鹿サーキット合同テストで久しぶりに走らせたスーパーバイクに、シュワンツはどんな印象をもったのだろう。

「スズキGSXーR1000に乗ったのは7、8年ぶりです。およそ200psのパワーをもつマシンだけに、繊細な操縦が必要で乗りこなすのはカンタンではありませんが、サスペンションはしなやかに動いてタイヤも良く路面を捉えてくれました。1スティント28ラップはスムーズに走れるでしょう」。

やはり以前のマシンと比べかなりの進化ぶりを感じているようだ。もう少し具体的な内容を聞いてみよう。

「以前のスーパーバイクは750ccで140ps、今は1000ccで200psです。エンジンパワーだけでなく、サスペンションやタイヤも技術革新が進んでいるので、そのフィーリングは完全に異なるものです。さらに電子制御が導入されて、セッティングする部分も複雑になっていますね。トラクションコントロールなど当時は搭載されていなかった装備があって、しかもアジャストが効くようになっています。進化した、というより複雑になっていると言う方が正しいかも知れません。しかしGSX-R1000は速くて、ライディングしていてとても楽しいです」。

マシンが進化し、それを乗りこなしているということは、シュワンツ自身のラインディングも今なお進化しているということなのだろうか。もし、そうならば凄いことだ。

「私のライディングはかつて世界GPを戦っていた頃に完成されたもので、そこからスタイルを変化させることは難しいです。10歳のころから自然に覚えた乗り方を変えることは無理なんです。これが私のスタイルとして完全に確立していますから。けれども走らせるオートバイに合わせてライディングを調整することはできますから、今回もそうした方法で対応しています。私には、若いライダーのようにマシンに完全にぶら下がるような乗り方はできませんが、逆に私の乗り方によってタイヤにかかる負担が違うこともメリットだと思っています。それに身体の動かし方だけでなく、細かい操縦の仕方によってカバー出来る部分も大きいのです。今のところ、それは上手くいっていますので問題は感じていません」。

想像以上に自分のライディングを理論的に分析するシュワンツ。ライディングスクールを開催しているプロのインストラクターという現在の立場を感じさせるコメントでもある。

《高根英幸》

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