高速ツアーバスを運行するウィラーエクスプレスは、8月1日から実施する高速路線バスへの移行概要を発表した。北海道と沖縄を除く全国22路線・201便を毎日運行。今後はターミナル駅に設置されたバス停からの発着となる。
ウィラーエクスプレスは2006年7月に高速ツアーバスとしての運行を開始した。ツアーバスは国土交通省から路線認可を受ける必要がなく、需要や利用状況に応じた柔軟な運行ができる反面、価格競争に陥った結果として安全面が軽視されているという指摘が以前からあった。
国土交通省はツアーバスと路線バスを統合し、新たに「高速乗り合いバス」としての一本化を目指して、「バス事業のあり方検討会」を立ち上げ、有識者を交えて議論してきたが、2012年4月に関越自動車道で発生したツアーバスによる重大事故を発端としてこの動きが加速。同社は他に先駆けるかたちでツアーバスから路線バスへと移行した。
同社のツアーバスはこれまで3社の子会社が運行してきたが、路線バスへと移行する8月以降は新たに7社を設立。10社12営業所体制となる。ツアーバスとして現在運行している路線は数を減らすことなく、すべて路線バスに移行する。
また、これまではターミナル駅近くの路上で乗降していたが、路線バス化することでバス停の設置ができるようになり、発着場所も固定化されてわかりやすくなるという。