開業から1年を迎え、5月31日9時からテレビ送信を開始する東京スカイツリー。その足元にあるコイン駐車場や給油所は、新名所の人気にあやかって売上を伸ばした。
東京スカイツリーから半径1km圏内にある給油所6か所をたずねると、同施設開業後について「若干だが売上増」という声が返ってきた。
例えば墨田区向島4丁目にある給油所。国道6号に面しているわけでもなく、路地裏にひっそりと構える店舗だが、同店スタッフは「スカイツリー開業後、売上は1割弱上がった。客はカーナビや携帯電話で調べて訪れる。他府県ナンバーもよく来店する」と話す。
コインパーキングも同様に「売上増」となったところが多い。土休日は終日「満車」となるコインパークの運営会社は「スカイツリー関連で2割ほどアップした。平均で3~4時間利用が多く、スカイツリーを2時間ほど楽しんでまた次の目的地へ向かうようだ。土休日は上限超えの利用客も多い」という。
またレンタカーでも「変化を感じる」という。押上駅近くのレンタカー店では、「電車でスカイツリーを訪れた家族やグループが、ほかの人気スポットを巡るためにレンタカーを使うという人が増えた。首都高の出入口も近く、『葛飾帝釈天、ゲートブリッジなどを巡った』なんて客の声も聞く」と語る。
東京スカイツリータウン全体の来場者数は、5千万人を超えたという(2012年5月22日~2013年5月21日実績)。開業当初、高速バスの駐車問題や、商店街の来場者数減少などが浮き彫りになったが、地元住民は「周辺の道路で明暗がわかれた」ともらしていた。