ANA、貨物事業を強化…沖縄貨物ハブのネットワーク拡大、貨物事業会社設立

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ANA、貨物事業を拡充
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全日本空輸(ANA)は、7月以降、機材稼働率の向上や、日本貨物航空からのチャーター機材などを活用し、沖縄ハブの新規路線開設を含めフレイターネットワ-クを拡充すると発表した。

ANAでは、保有する貨物専用機で運航していた成田~沖縄線を、日本貨物航空の機材によるチャーター運航にする。これによって成田~沖縄で使用していたANAの貨物専用機B767-300Fは、成田~中部~沖縄、沖縄~青島、成田~広州の新設、関西~台北の再開に使用する。

2009年より運用を開始した沖縄貨物ハブのネットワークに、名古屋線・青島線を新設し、沖縄貨物ハブの利便性向上を図る。成田~中部~沖縄線と沖縄~青島線は8月28日から就航する。これによって、高速輸送を提供する沖縄からの貨物便就航地点は合計10地点となる。

中部空港への貨物便就航は2008年以来で、中部空港と沖縄ハブがつながることで、自動車産業を始めとする製造業が集積する日本有数の工業地帯から出荷した貨物が、翌朝にはアジアの各空港に到着することが可能となる。

沖縄貨物ハブ以外のフレイターネットワークでは、8月28日から成田~広州線を週3便で開設し、関西~台北を週2便で再開する。

広州は、華南地域全体の中心都市として栄え、世界の企業が数多く進出している。貨物便としては初就航となるが、旅客便を含めたANAのネットワークも活用することで、日本・欧米との間を流動する貨物をダイナミックに輸送することが可能になるとしている。

一方、同社では2013年度末には、10機目となるB767-300F貨物専用機を受領し、航空貨物事業の拡大とネットワーク強化、徹底的な品質向上を目指す。

加えて、2014年4月には、事業拡大に向けた基盤強化を目指し、エアラインセールス・上屋ハンドリング・フォワーディングなどの貨物事業を一体的に運営する「貨物事業会社」を設立する。マーケティング機能や品質・顧客のフォロー体制の強化、間接業務の削減など、貨物部門での様々なテーマについてスピード感をもって実現できる体制を整備する。

《レスポンス編集部》

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