琢磨も尊敬してやまないアイルトン・セナが眠る墓地もあるサンパウロの特設市街地コースが舞台の第4戦。狭くてバンピーな市街地コースのため、今年も接触等によるフルコースコーション発生~再スタートという展開が相次ぎ、それに各陣営の燃費的なピット戦略も絡んで、浮き沈みの激しい流れのレースになる。残り約20周、戦いがようやくコース上に集約されたところでトップの座を固めたのは、前戦優勝者である琢磨(#14 AJ Foyt Racing/ホンダ)だった。
予選では12位ともうひとつだったが、決勝でのマシンの仕上がりは前戦同様に上々の雰囲気の琢磨。しかし、トップに立った終盤は、戦略的な影響でタイヤのライフの面で辛い状況にあり、ジョセフ・ニューガーデン(#67 Sarah Fisher Hartman Racing/ホンダ)、ジェームス・ヒンチクリフ(#27 Andretti Autosport/シボレー)らの激しい攻撃を受けることとなる。プッシュ・トゥ・パス(オーバーテイクシステム)の残弾数の面でも厳しいところがあり、最終盤は防戦一方の展開を強いられた琢磨だが、なんとか首位をキープし続けた。しかし、最終周の最終コーナーで力尽き、首位から陥落……。初優勝からの連勝は成らず、2位に終わった。優勝はヒンチクリフで開幕戦以来の今季2勝目。3位にはマルコ・アンドレッティ(#25 Andretti Autosport)が入り、ニューガーデンは最終的に5位だった。