電気自動車(EV)ベンチャーのSIM-Driveは3月27日、EV試作モデルの第3弾となる『SIM-CEL』を発表した。デザインを担当した畑山一郎プロジェクトマネージャーは「通常の車のデザインとは順序が逆の手法」をとったことで、0.2を切るCd値を実現したと語る。
畑山氏は「通常の車のデザインは、デザインをしてから空力の最適化を図る順序をとるが、SIM-CELでは空力的に最適化された形を最初に造ったのちに、デザインを始めた」と明かす。
具体的には「それを原理モデルと呼ぶが、非常に空力的に優れているといわれる卵を長手方向に半分にスライスした形を抽出し、自動車として成立できるよう初期デザインモデル、後期デザインモデル、デザイン決定モデル、そしてデザインフリーズモデルを決めていった」という。
さらに「コンピュータによる流体解析で空力の最適化を図ったところ0.199というCd値。通常の車のCd値は0.35~0.4くらいだが、我々の目標値である0.2未満を達成した」と述べた。