飲酒ひき逃げの女に懲役2年の実刑判決

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2011年4月、石川県金沢市内の市道で飲酒運転を原因とする死亡ひき逃げ事故を起こしたとして、自動車運転過失致死などの罪に問われていた36歳の女に対する判決公判が1月29日、金沢地裁で開かれた。裁判所は懲役2年の実刑を命じている。

問題の事故は2011年4月23日の午前1時35分ごろ発生している。金沢市上安原付近の市道を歩いていた47歳の女性に対し、後ろから進行してきたクルマが衝突。女性は頭部を強打してまもなく死亡したが、女性をはねたクルマはそのまま逃走していた。

警察がひき逃げ事件として捜査を開始したところ、徒歩で現場に戻ってきた女が「何かがぶつかった気がする」と申告。乗っていたという軽乗用車には衝突痕があり、女の呼気からは酒気帯び相当量のアルコール分を検出。警察は自動車運転過失致死と道路交通法違反容疑で逮捕。検察も同罪で起訴していた。

これまでの公判で女は飲酒運転の事実については認めたものの、死亡した女性には他の車両にはねられた際に生じたとみられる痕跡もみられたことから「被害者は別のクルマがはねたことによって死亡した」と主張していたが、1月29日に開かれた判決公判で、金沢地裁の辛島靖崇裁判官は「事故の目撃者や事故鑑定人の証言から、被告のクルマがはねたことで被害者を死亡させた」と認定した。

その上で裁判官は被告が以前にも飲酒運転で摘発されたことがあることを指摘。「被告は交通法規を守る意識が希薄。本件も飲酒運転とひき逃げが原因であり、強い非難に値する」として、被告に対して懲役2年の実刑判決を言い渡している。

《石田真一》

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