【VW up! 試乗】high up!は乗り味のよさでイチ押し…島崎七生人

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累計受注5000台に迫る勢いと絶好調の『up!』。「さすがに想定外だった」とVW関係者も証言する。

想定外といえば受注内訳もそうで、全体の約50%が上級のhigh up!なのはともかく、もう50%のmove up!は4ドア約30%、2ドア約20%で、2ドア比率の高さは予想以上のものだったそうだ。

…前記の様子から、どうやら“4ドアのmove up!”なら、早めの納車を希望した場合、やや有利らしい。

そして該当モデルに未試乗だったため、改めてステアリングを握ってみた。すると、よかった。1番のポイントは乗り心地のよさで、165/70R14サイズのタイヤのため、フラットながらアタリのやわらかい、シリーズでもっとも快適な乗り味を実現しているのである。

以前の『ルポ』の、VWながらフランスの実用車っぽい乗り味をご存知なら、あの感じに近いという訳。2ドアと較べても車重差は20kgだが、4ドアのほうが微妙にしっとりとよりいい乗り味。しかも速度を上げても安定感は薄らぐことなく、コーナリング姿勢もしっかりしている。サクサク走れるエンジン性能は変わらない。

high up!との装備差では、シートヒーター、マルチファンクションインジケーターがないのは少々残念。クルーズコントロールは、街乗り主体なら割り切れる。ダッシュパッドは黒かベージュが指定だが、パーツでとればボディ色化も不可能ではないはず……そう考えると、狙い目のグレードだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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