デンソー、検知距離と角度を拡大した新型ミリ波レーダーを開発…アテンザが採用

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デンソーが開発した新型ミリ波レーダー
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デンソーは、検知距離と角度を拡大した新型ミリ波レーダーを開発したと発表した。

新型レーダーの検知距離は従来品の151mから205mに拡大、また検知角度は35m先までの距離において同±10度から±18度まで拡大している。これにより、これまでよりも遠く、かつ幅広い範囲において、前方車両の検知が可能となり、車両の衝突被害軽減システム(PCS)と車間距離制御システム(ACC)の作動範囲の拡張に寄与する。

ミリ波レーダーは、製品正面から電波を発信し、前方車両からの電波の反射時間・方向から、車間距離や前方車両の速度・方位を検知するもの。これにより、衝突が不可避な状況を検知して衝突被害を軽減するPCSおよび、先行車との車間距離を一定に保って走行するACCのセンサーとして使用されている。

新たに開発したミリ波レーダーは、検知距離を拡大することで、ACCの作動下で、より早い速度での走行においても、先行車両との間に必要な車間距離を一定に保つことが可能となる。また検知角度の拡大により、横からの車の割り込みやカーブ・交差点を含む様々な道路環境に対して、従来よりも早いタイミングで最適な制御を実現する。

今回行われた検知距離の拡大は、ミリ波レーダーの電波信号受信の妨げとなるノイズ(電磁雑音)レベルを低減し、より高感度な受信回路となるよう、電子回路の構成を改良することで実現。また、受信アンテナの配置を工夫することで、検知角度を拡大している。

さらに、発信・受信アンテナの材質変更や構成部品の統合により、従来品と比べて大幅なコスト低減を実現している。

新たに開発したミリ波レーダーは、11月より欧州市場からグローバルに順次発売の『マツダ アテンザ(海外名:Mazda6)』に採用されており、国内市場では11月20日より発売開始されている。

《纐纈敏也@DAYS》

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