東日本高速がSA・PAのリニューアルで新たな商業施設ドラマチックエリアを積極展開している。窪寺克次常務執行役員(事業開発本部長)は7月25日の会見で、次のように述べた。
「7月には2箇所、館山道・市原SA(上り線)と東北道・菅生PA(下り線)でグランドオープンした。今年度中に、東北道・那須高原SA(上り線)に予定しているほか、あと1か所を計画中。それから先にかけても、それぞれのエリアで地域の特色を生かした中継所作りをする。それなりの評価をいただけると確信している」
同社はサービスエリア事業で、「道ナカ」の商業施設「Pasar」(パサール)、PAをテーマパークのように統一した「寄居 星の王子さまPA」など、次々と新機軸を打ち出している。
その中でもドラマチックエリアは、地域色にこだわり、特産品を数多く取り揃えた地元の商業施設だ。地方を知り、旅をドラマチックに演出する意味で名づけられた。
積極展開の秘訣を窪寺氏は「地域の産品、食材をお客様に積極的に提供するために、テナントさんといっしょになって、さらに協力を強化しながら作っていくことだ」と、語る。
地域のショーウインドともなる施設に周辺の期待も大きい。24日にオープンした宮城県村田町菅生の「ドラマチックエリア菅生」(下り線)のテープカットには、同町の佐藤英雄町長も出席し、祝辞を述べた。
「菅生PA下り線は昨年の震災でも、被災地に向かう人々がここで休憩し、再び出発した。今度はドラマチックエリアとなり、さらに地元との深いつながりの下で、首都圏と東北を結ぶオアシス・休憩所としての役割を発揮する」
建物正面には、郷土の武将である伊達政宗の兜飾りである三日月がシンボリックに象られている。また、オープニングでは伊達武将隊の演舞や和太鼓演奏が披露され、華を添えた。
ショッピングコーナーでは、笹かまの名店女川の「蒲鉾本舗 高政」や蔵王チーズを使った同所オリジナルのお菓子がそろい、テイクアウトコーナーには牛タンフランクや牛タンつくねなどご当地グルメが充実する。
フードコートは4種類。仙台市場から直接仕入れた海の幸を使った「みちのく海鮮 海仙道楽」や地元農家のそば粉で挽きたて、打ちたて、茹でたてを心がけた「村田の地粉そば 丹誠庵」、蔵王ミルク使用のクリームフライが自慢の「すごうでキッチン」、溶岩石で焼き上げる厚切り牛タン焼きの「仙台名物 杜の牛たん」の4店舗がある。
オープニング記念では来場者100人に村田町特産のそらまめ染ストラップがプレゼントされた。28日、29日の週末には、オープン記念の大道芸や身にライブ、東北6県の夏祭りのPR、抽選会などが予定されている。