【レクサス GS450h 試乗】燃費50%向上、豪快かつ切れ目ない加速…松下宏

試乗記 国産車
レクサス・GS450h
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レクサス『GS』はガソリン車の発売から2か月半ほど遅れてハイブリッド車の『GS450h』が追加発売された。GSの環境性能を一身に引き受けるのが450hだ。

JC08モードで18.2km/リットルというコンパクトカー並みのカタログ燃費が環境性能を端的に表現している。従来のモデルは12.8km/リットルだったから、5.4km/リットルという燃費向上を達成できたのは立派だ。

圧縮比と膨張比が異なるアトキンソンサイクルを採用するなど、搭載エンジンに改良が加えられたことが主な理由だ。FR用ハイブリッドシステムそのものは大きな変更はないが、システムの軽量化などの改良は加えられている。

走りのパフォーマンスもガソリン車とは異なるレベルにある。ハイブリッドらしい静かで滑らかな走りが得られるだけでなく、エンジンとモーターを使ったときの豪快で切れ目なく加速していく感じはGS450hならではだ。

先にプロトタイプ車に富士スピードウェイで試乗したときには200km/hを超える領域まで無限に加速していくようなイメージがあった。

LDH(レクサス・ダイナミック・ハンドリングシステム)を採用するFスポーツの走りの良さは、基本的にはガソリン車と共通。重量が重くなった分だけハイブリッド車の走りはより重厚感のある落ち着いた感じになった。

実用性の面では、これまで物足りなさのあった後席の居住空間がパッケージングの改善によって拡大され、余裕ある空間になった。ハイブリッド用電池の搭載によるトランク容量の減少も最小限にとどめていて、実用的には文句のない容量がある。

価格は、GS350に比べるとGS450hが120万円高の700万円で、Fスポーツはさらに100万円高い800万円の価格が設定されている。でも、GSを買う予算のある人なら、いっそのこと上級モデルのGS450h Fスポーツを選ぶと良い。ハイブリッド車のGS450hなら購入時の自動車取得税と自動車が免税で、2012年6月時点ならエコカー補助金も受けられる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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