ルノースポールは、ヨーロッパGPのセバスチャン・ベッテル(レッドブル)とロマン・グロージャン(ロータス)のリタイアは、いずれも発電機の故障が原因と認め公式に謝罪したが、ユニットの故障の根本原因はまだ判明していないと説明する。
セーフティカー導入前、ベッテルはレースを20秒リードしていたが、レーシングスピードに再加速した最初のラップにリタイアに追い込まれている。他方、グロージャンは、それから数周後にフェラーリを追撃中にトラブルが発生した。
ルノースポール幹部ロブ・ホワイトは、原因を解明するためにはもう少しテストを重ねる必要があると語る。
「パーツは徹底的に調査しましたが、はっきりした故障原因は見つかりませんでした。そのためヴィリシャチオンのダイナモで状況を再現するテストを行い条件を変えた検証を重ねているところです」
セーフティカー導入が故障を引き起こした可能性はホワイトが否定し、ベッテルの場合はむしろ低速走行によってリタイアは先送りされたと見ている。
「レッドブルのオルタネータはセーフティカーが入る前から過熱が始まっていたことがわかっています。むしろ、速度が落ちたおかげで土壇場の寿命は延びたようです。そしてレーシングスピードに加速したところで問題は深刻化し、皆さんご覧になったとおりの結末になりました。ロータスは、セーフティカー撤収の数周後に突然予告無しにトラブルが発生しました」
ルノースポールはシルバーストーンでの再発防止のため様々な対策を検討していているが、製造ロットの違う発電機を装着するというのが当面の対策になるとしている。